【Frontline Gastroenterol】ウパダシチニブによるクローン病治療継続率は良好
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海外ジャーナルクラブ

6ヶ月前

【Frontline Gastroenterol】ウパダシチニブによるクローン病治療継続率は良好

【Frontline Gastroenterol】ウパダシチニブによるクローン病治療継続率は良好
Elfordらは、 クローン病患者におけるJAK阻害薬ウパダシチニブの治療継続率と臨床効果を後ろ向き多施設コホート研究で評価した。 その結果、 ウパダシチニブの治療継続率、 有効性はともに良好であることが示された。 本研究は、 Gastroenterol誌において発表された。

📘原著論文

Real-world effectiveness of upadacitinib in Crohn’s disease: a UK multicentre retrospective cohort study. Frontline Gastroenterol. 3 April 2024.

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

結論にはUpadacitinib was effective in a real-world, highly refractory, Crohn’s diseaseとはっきりと記載されているのですが、 研究自体は後ろ向き観察研究のsingle armの研究です。 Impact Factorは2.6とやや低いですが、 IFの低い雑誌ほど強めの結論が散見されることがあります。

🔢関連コンテンツ

Crohn病の重症度分類

クローン病の重症度分類

Crohn病の診断基準

診断基準・治療指針 令和3年度改訂版より

Harvey-Bradshaw index

simple CDAI (HBI)

臨床での治療成績評価は限定的

ウパダシチニブは、 クローン病の治療薬として最近承認された薬剤であるが、 治療成績に関する実臨床での評価は限定的であった。

後ろ向きコホート研究で評価

対象

英国保健サービス (NHS) の関連病院において、 2021年9月~2024年1月にウパダシチニブを処方されたクローン病成人患者: 93例

主要評価項目

24週目の治療継続率

副次評価項目

12週、 24週、 52週におけるステロイドフリーの臨床的寛解 (Harvey-Bradshaw Index<5) およびバイオマーカーに基づく寛解 (CRP≦5mg/LおよびFCAL<250μg/g)

治療継続率・有効性ともに良好

有効性評価

主要評価項目

治療継続率

  • 12週目 : 87.1%
  • 24週目 : 81.7%
  • 52週目 : 62.8%

副次評価項目

臨床的寛解率 (HBI<5)

  • 12週目 : 64%
  • 24週目 : 48%
  • 52週目 : 38%

CRP寛解率 (CRP≦5mg/L)

  • 12週目 : 55%
  • 24週目 : 38%
  • 52週目 : 19%

FCAL 寛解率 (FCAL<250μg/g)

  • 12週目 : 50%
  • 24週目 : 36%
  • 12週目 : 19%

安全性評価

  • 有害事象発現率 : 40%
  • 重篤な有害事象 : 12%

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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