海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Molyneauxらは、 特発性肺線維症 (IPF) に伴う慢性咳嗽を有する患者を対象に、 κオピオイド受容体作動薬かつμオピオイド受容体拮抗薬であるナルブフィン徐放製剤 (ER) が咳嗽頻度に及ぼす影響を海外多施設共同第Ⅱb相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験CORALで評価した。 その結果、 ナルブフィンERの3用量群(27mg群、 54mg群、 108mg群) すべてで客観的な咳嗽頻度は有意に減少し、 かつ高用量の2群 (54mg群、 108mg群) では患者報告による咳嗽頻度も改善した。 本研究はJAMA誌において発表された。
治療期間が6週間と短い点、 また本試験は第Ⅱb相試験であり、 得られた結果は第Ⅲ相試験での検証が必要である点がlimitationです。
IPFに伴う咳嗽はQOLを低下させるため、 有効な治療選択肢が求められている。
そこで第Ⅱb相無作為化比較試験CORALでは、 ナルブフィンERが咳嗽頻度に及ぼす影響を評価した。
10ヵ国の52施設において、 少なくとも8週間の慢性咳嗽を有し、 咳嗽重症度数値評価スケール (0 : 咳嗽なし、 10 : 最悪の咳嗽) スコアが4以上であるIPF患者165例が、 治療選択肢に基づき以下の4群に1 : 1 : 1 : 1で無作為に割り付けられ、 6週間投与された。
主要評価項目はデジタル咳嗽モニターで測定した6週時における24時間咳嗽頻度 (回/時) のベースラインからの相対変化。 重要な副次評価項目は6週時における患者報告による咳嗽頻度 (IPFにおける呼吸器症状評価の咳嗽サブスケール : スコア範囲0-4で、 スコアが低いほど咳嗽頻度が少ない) のベースラインからの相対変化であった。
160例 (年齢中央値71歳 [範囲51-85歳]、 女性28.5%) が主要解析に含まれた。 ベースラインの咳嗽回数の平均値は28.3 (標準偏差 27.4) 回/時であった。
6週時における24時間咳嗽頻度のベースラインからの平均相対減少率および絶対減少は、 ナルブフィンER 27mg群、 54mg群、 108mg群でそれぞれ47.9% (24.6→11.9回/時、 P=0.008)、 53.4% (28.0→14.9回/時、 P<0.001)、 60.2% (31.5→11.9回/時、 P<0.001) であり、 いずれもプラセボ群の16.9% (29.4→28.1回/時) と比べて有意に低下した。
6週時における患者報告による咳嗽頻度のベースラインからの平均相対減少率および絶対減少は、 27mg群で-31.4% (2.3→1.5、 P=0.14)、 54mg群で-40.6% (2.6→1.4、 P=0.004)、 108mg群で-40.2% (2.4→1.4、 P<0.005) であり、 プラセボの-21.9% (2.6→1.9) と比べて54mg群、 108mg群で有意に改善した。
著者らは 「IPFに伴う慢性咳嗽において、 ナルブフィンERの3用量群すべてで客観的な咳嗽頻度が有意に減少し、 さらに高用量の2群では患者報告による咳嗽頻度も有意に改善した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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