海外ジャーナルクラブ
14日前

Shenoyらは、 腫瘍崩壊症候群 (TLS) を発症した成人を対象に、 尿酸分解酵素薬ラスブリカーゼの早期投与の腎転帰との関連を標的試験エミュレーションで検討した。 その結果、 入院中の腎代替療法を要する急性腎障害または死亡の複合イベント発生率は、 早期投与群で32.7%、 非早期投与群で42.0%であり、 早期投与が低リスクと関連する結果が得られた。 90日死亡でも同方向の関連が認められた。 研究結果はBMJ誌に発表された。
本研究の主な限界として、 観察研究による残余交絡、 尿pHデータの欠如、 予防的ラスブリカーゼ投与例の除外による選択バイアス、 腎代替療法中の患者への有効性が不明であること、 および米国三次医療施設に限定されたことによる一般化可能性に制限がある点が挙げられます。
本研究では、 腫瘍崩壊症候群 (TLS) 患者において、 ラスブリカーゼの早期投与と、 腎代替療法を要する急性腎障害または死亡との関連を検証した。
米国36施設で2014~23年に入院した18歳以上のTLS患者1,276例を対象とし、 標的試験エミュレーションで解析した。 活動性の血液悪性腫瘍または転移を有する固形腫瘍があり、 高腫瘍量、 もしくはTLSの検査所見と臨床像を認めた患者を組み入れた。
患者は以下の2群に割り付けられた。
主要評価項目は入院中の腎代替療法を要する急性腎障害または死亡の複合アウトカム、 主要な副次評価項目は90日死亡とし、 交絡調整のため治療の逆確率重み付けを用いたロジスティック回帰で比較した。
早期投与群での、 TLS発症からラスブリカーゼ投与までの時間は中央値5.0時間であった。
早期投与群は非早期投与群よりも、 投与前の尿酸値が高かったが (中央値11.9 vs 9.9mg/dL)、 逆確率重み付け適用後の重症度のバランスは両群で良好であった。
主要評価項目である入院中の腎代替療法を要する急性腎障害または死亡の複合アウトカムについて、 早期投与は低リスクと関連した。
急性腎障害または死亡
調整OR 0.67 (95%CI 0.52-0.88、 p<0.001)
また、 副次評価項目の90日死亡でも、 早期投与は低リスクと関連した (調整OR 0.71 [95%CI 0.54-0.94])。
著者らは、 「TLS成人患者において、 ラスブリカーゼの早期投与は、 遅延投与/非投与と比較して、 腎代替療法を要する急性腎障害または死亡のリスクを約3分の1低減することと関連していた」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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