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184日前

【NEJM】IPF患者に対する新規PDE4B阻害薬、 肺機能抑制低下に有効か (第Ⅱ相試験)

Richeldi Lらは、 特発性肺線維症 (IPF) 患者147名を対象に、 PDE4Bサブタイプを阻害する経口薬BI 1015550の有効性と安全性を検討する第Ⅱ相二重盲検プラセボ対照試験を実施. その結果、 BI 1015550単独または抗線維化剤併用により、 IPF患者の肺機能低下が抑制されることが確認された. 本研究はNEJM誌において発表された.

研究デザイン

研究の背景

PDE4阻害は、 抗炎症・抗線維化作用と関連しており、 IPF患者においても有益である可能性が報告されている.

対象と評価項目

  • 第Ⅱ相二重盲検プラセボ対照試験
  • IPF患者をBI1015550群 (18mg1日2回投与) とプラセボ群に2:1の割合で割り付け.
  • 主要評価項目は12週間後の努力性肺活量 (FVC) の変化とし、 抗線維化薬の使用有無別に層別化し、 ベイズ統計的アプローチした.

研究結果

有効性評価

FVC変化の中央値 (抗線維化剤未使用患者)

  • BI 1015550 群:5.7mL (95%CI -39.1~50.5)
  • プラセボ群:-81.7mL (95%CI -133.5~-44.8)
  • (中央値 : 差 88.4mL,95%CI 29.5~154.2) .

FVC変化の中央値 (抗線維化薬使用患者)

  • BI 1015550 群:2.7mL (95%CI -32.8~38.2)
  • プラセボ群:-59.2mL (95%CI -111.8~17.9)
  • (中央値 : 差 62.4mL,95%CI 6.3~125.5).
BI 1015550群の中央値の変化量は、FVCの軽度改善を示し、 プラセボ群ではFVCが低下した.

安全性評価

  • 最も頻度の高い有害事象は下痢であった.
  • 13名が有害事象でBI1015550を中止した.
  • 重篤な有害事象や重篤な有害事象を発症した患者の割合は各群間で同程度であった.
HOKUTO編集部コメント:新規治療薬候補のひとつとなるか. 第III相臨床試験でのさらなる調査が待たれる.

原著

Richeldi L、 et al、 Trial of a Preferential Phosphodiesterase 4B Inhibitor for Idiopathic Pulmonary Fibrosis. N Engl J Med. 2022 May 15. doi: 10.1056/NEJMoa2201737. PMID: 35569036

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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