メイヨークリニック感染症科 松尾貴公
27日前
メイヨークリニック感染症科 松尾貴公先生による連載です。 今回は 「クッション言葉」 について解説します。
研修医として日々の診療を行う中で、 上級医や多職種スタッフ、 患者さんに対して"伝えづらいこと"を口にしなければならない場面は少なくありません。
「急ぎの依頼」 「断らざるを得ないお願い」 「注意すべき状況」 などを、 どんな言葉で切り出すかによって、 相手の反応やその後の関係性は大きく変わります。
今回は、 医療現場におけるコミュニケーションを円滑にするために役立つ 「クッション言葉」 の活用法を紹介します。
クッション言葉は、 伝えたい内容の前に添えることで、 相手に配慮している印象を与える表現です。
特に、 お願いや注意、 謝罪、 断りなどの場面で用いると、 相手との関係を良好に保つことができます。
例えば・・・
❌ 「レポートを見てください」
⭕️ 「お手数をおかけしますが、 レポートの確認をお願いできますでしょうか」
例えば・・・
❌ 「大きな声で話さないでください」
⭕️ 「恐れ入りますが、 大きな声でのお話はご遠慮願えますでしょうか」
例えば・・・
❌ 「できません」
⭕️ 「大変ありがたいお話ではありますが、今回は見送らせていただきたく思います」
クッション言葉は、 ただ丁寧に聞こえる言い回しではなく、 相手を思いやる姿勢の表れです。
日常の一言に少し工夫を加えるだけで、 相手との信頼関係を築きやすくなります。 ぜひ今日から意識して使ってみましょう。
レジデントのためのビジネススキル・マナー
医師として成功の一歩を踏み出す仕事術55
本書では自分が失敗から学んできた社会人としての院内・院外で必要なマナーや、 医師としての心得、 自己成長を成し遂げていくために必要な仕事術を解説していきます。 特に若手医師の皆さんにこれらを少しでも早い段階で共有することにより、 医師としてのキャリアを成功させるためのお手伝いが少しでもできれば幸いです。
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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