海外ジャーナルクラブ
1ヶ月前

Wuらは、 成人喘息患者における 「治療可能な特性 (treatable traits : TT) 」 の保有状況と、 TTと喘息発作との関連を検討するために、 米国NHANESデータを用いた観察研究を行った。 その結果、 喘息患者では非喘息者に比べて肺・肺外・行動関連を含む多くのTTを高頻度で有していた。 さらに、 T2炎症やCOPD関連疾患、 花粉症、 心血管・脳血管疾患、 全身性炎症、 睡眠時間不足など複数の特性が、 過去1年間の喘息発作と関連していた。 これらの結果は、 喘息患者が喘息以外にも複数の健康負荷を抱えていることを示している。 試験結果はRespir Med誌に発表された。
自己申告データに依存しているため、 診断や既往歴に誤分類やリコールバイアスが含まれる可能性があります。
「治療可能な特性 (treatable traits : TT) 」 に関するデータは限られている。
本研究では、 喘息患者と非喘息対照者におけるTTの個々の保有率を評価し、 TTと喘息発作との関連を検証した。
本研究は、 2001~18年および2021~23年の米国National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES) データに基づく横断的観察研究である。
喘息患者におけるTTの保有率を評価し、 喘息のない群と比較した。 さらに、 ロジスティック回帰分析を用いて、 TTと過去1年間の自己申告による喘息発作歴との横断的関連を検討した。
成人喘息患者4,949例を対象とし、 計41項目のTTを評価した。 TTの内訳は肺に関連する特性13項目、 肺外の特性19項目、 行動・リスク因子に関する特性9項目であった。
喘息患者では非喘息者と比較して、 これらの特性ほぼすべてで保有率が高かった。
単変量ロジスティック回帰分析では、 9項目の特性が過去1年間の喘息発作と関連していた。
多変量ロジスティック回帰分析においても、 T2炎症、 肺気腫・慢性気管支炎・COPD、 花粉症、 狭心症、 脳卒中、 全身性炎症、 睡眠時間不足などの特性で、 関連は有意なままであった。
著者らは、 「喘息患者では複数の特性による健康上の負荷が有意に大きく、 一部の特性は過去の喘息発作のオッズ上昇と関連していた。 これらの結果は、 喘息患者における他の健康負荷についても示唆するものであり、 大規模な前向き研究による検証が必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。