海外ジャーナルクラブ
9日前

Jonesらは、 再発卵巣癌患者を対象に、 葉酸受容体α (FRα) を標的とする抗体薬物複合体ミルベツキシマブ ソラブタンシン (MIRV) の実臨床における生存成績と毒性を、 NCI指定がんセンターおよび関連私立病院での後ろ向き研究で検討。 その結果、 66例の全生存期間 (OS) 中央値は16.4ヵ月、 無増悪生存期間 (PFS) 中央値は5.3ヵ月であった。 一方、 ECOG PS>1の患者ではOS中央値が6.0ヵ月 (PS 0/1では20.3ヵ月) と短かった。 毒性は全体の91%で認められた。 研究結果はGynecol Oncol Rep誌に発表された。
ベバシズマブ併用を系統的に評価しておらず、 追加の毒性や治療効果への影響を十分に評価できていません。
Mirvetuximab Soravtansine (MIRV)
📖FRα陽性卵巣癌に対するエラヒア® 「有効性・FRα検査・安全管理の要点」
ミルベツキシマブ ソラブタンシン (商品名エラヒア) は、 多くの卵巣癌で発現する葉酸受容体α (FRα) を標的とした抗体薬物複合体である。 ピボタル試験では良好な成績が報告されたものの、 厳格な適格基準のもとで実施されており、 実臨床における有効性と毒性は十分に明らかになっていない。
本研究では、 一般的な婦人科腫瘍診療でMIRVの投与を受けた再発卵巣癌患者を対象に、 OS、 PFS、 毒性を評価した。
2022年11月~2025年4月に、 三次医療を担うNCI (米国国立がん研究所) 指定がんセンターおよび関連私立病院でMIRVの投与を受けた再発卵巣癌患者を対象とした後ろ向き研究である。 患者背景、 疾患・治療の特性、 毒性は電子カルテから抽出した。
OSとPFSはKaplan-Meier法で推定し、 臨床因子と生存との関連を多変量Cox比例ハザードモデルで評価した。
MIRVは66例に投与された。 89%がIIIC~IVB期、 86%がECOG PS* 0/1であり、 77%が3レジメン以上の前治療歴を有していた。 52%がプラチナ抵抗性で、 FRα発現陽性は77%であった。
OS中央値は16.4ヵ月 (95%CI 12.4ヵ月-NE)、 PFS中央値は5.3ヵ月 (95%CI 4.1~7.1ヵ月) であった。 OS、 PFSともにプラチナ製剤への感受性別による明確な差は示されなかった。
OS中央値はECOG PS>1の患者で6.0ヵ月であり、 PS 0/1の患者の20.3ヵ月に比べ短かった (p=0.0006)。
毒性は全体の91%で認められた。
著者らは、「MIRVは臨床的に意義のある生存期間を示した一方、 その転帰はPSに強く左右された。 PSが1を超える患者に対する十分な説明と毒性管理が重要である」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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