【ESMO Open】EGFR陽性肺腺癌、 術後icotinibの2年投与でDFSとOSを改善
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1年前

【ESMO Open】EGFR陽性肺腺癌、 術後icotinibの2年投与でDFSとOSを改善

【ESMO Open】EGFR陽性肺腺癌、 術後icotinibの2年投与でDFSとOSを改善
Lvらは、 ステージⅡ-ⅢAのEGFR陽性の肺腺癌患者を対象に、 EGFRチロシンキナーゼ阻害薬 (EGFR-TKI) icotinibによる術後補助化学療法を2つの治療期間 (2年対1年) で実施した場合の有効性と安全性を多施設共同無作為化非盲検第II相試験で検討。 その結果、 2年間のicotinib治療が1年間の治療に比べて無病生存期間 (DFS) と全生存期間 (OS) を改善することが示された。 本研究はESMO Open誌において発表された。 

📘原著論文

Randomized phase II adjuvant trial to compare two treatment durations of icotinib (2 years versus 1 year) for stage II-IIIA EGFR-positive lung adenocarcinoma patients (ICOMPARE study). ESMO Open. 2023 Jun 20;8(4):101565. PMID: 37348348

👨‍⚕️監修医師のコメント

本研究のような、 有効であるとわかっている薬剤の治療期間の研究は今後間違いなく増加します。 もちろんサンプルサイズは変わってきますが、 長期間vs.短期間で優劣、 同等、 どの結果でも臨床的な意義が期待できます。

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【ESMO Open】EGFR陽性肺腺癌、 術後icotinibの2年投与でDFSとOSを改善

背景

EGFR変異を有する非小細胞肺癌患者において、 術後補助化学療法により無病生存期間 (DFS) 中央値が延長されたにもかかわらず、 治療期間と患者の生存利益との関係は依然として不明である。

研究デザイン

対象

EGFR遺伝子変異を有するⅡ~ⅢA期の18歳以上の肺腺癌患者:109例

介入

患者を以下の群に無作為に割り付け。

  • 1年投与群:55例
icotinib (125mgを1日3回) を1年間投与
  • 2年投与群:54例
icotinib (125mgを1日3回) を2年間投与

主要評価項目

担当医の評価によるDFS

副次評価項目

OS、 安全性

研究結果

DFS中央値

  • 1年投与群:32.9カ月 (95%CI 26.6-44.8カ月)
  • 2年投与群:48.9カ月 (95%CI 33.1-70.1カ月)
HR 0.51、 95%CI 0.28-0.94、 P=0.0290

OS中央値

  • 1年投与群:NE (95%CI 66.3-NE)
  • 2年投与群:75.8カ月 (95%CI 64.4カ月- NE)
HR 0.34;95%CI 0.13-0.95、 P=0.0317

治療関連有害事象 (TRAE)

  • 1年投与群:75% (55例中41例)
  • 2年投与群:67% (54例中36例)

グレード3~4のTRAE

  • 1年投与群:7% (55例中4例)
  • 2年投与群:6% (54例中3例)

治療関連死や間質性肺疾患

治療に関連した死亡や間質性肺疾患の報告はなかった。

結論

2年間のicotinib治療は、 1年間の治療と比較して、 EGFR遺伝子変異のあるⅡ-ⅢA期の肺腺癌患者において、 DFSとOSを改善することが示された。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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