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3ヶ月前

Shengらは、 末端黒色腫を主体とする進行期悪性黒色腫の1次治療において、 抗PD-1抗体toripalimabとダカルバジンの有効性・安全性を第Ⅲ相無作為化比較試験にて評価した。 その結果、 toripalimabはダカルバジンと比較して、 疾患進行または死亡のリスクを29.2%低減し (p=0.02)、 安全性プロファイルも許容可能な範囲であることが確認された。 試験結果はJAMA Oncol誌に発表された。
抗PD-1抗体に関連するバイオマーカーの検討が行われていない点はlimitationです。
抗PD-1抗体は進行期悪性黒色腫への標準的な1次治療であるが、 末端黒色腫への臨床的有益性は不明である。 そこで本研究では、 末端黒色腫を主体とする進行期悪性黒色腫に対する1次治療において、 抗PD-1抗体toripalimabとダカルバジンの有効性・安全性を評価することを目的とした。
本研究は、 多施設共同、 非盲検、 第Ⅲ相無作為化比較試験であり、 ステージⅢ~Ⅳの進行期悪性黒色腫患者を対象とした。
患者は1:1で無作為化され、 toripalimab 240mgを2週間ごとに最大2年間投与する群、 またはダカルバジン 1,000mg/m²を3週間ごとに疾患進行または耐え難い毒性が出現するまで投与する群に割り付けられた。 ダカルバジン群の患者は、 疾患進行後はtoripalimabを受けることが許可された。
主要評価項目は無増悪生存期間 (PFS) である。
256例が解析対象となり、 そのうち160例 (62.7%) が末端黒色腫であった。
Toripalimabはダカルバジンと比較して、 疾患進行または死亡のリスクを29.2%低減した (HR 0.71、 95%CI 0.53–0.95、 p=0.02)。 このPFSの有益性は、 末端黒色腫を含むほとんどの事前定義されたサブグループで一貫して認められた。
客観的奏効率および奏効期間においてもtoripalimabが優れていた。
客観的奏効率 (95%CI)
奏効期間中央値 (95%CI)
グレード3以上の治療関連有害事象はtoripalimab群で28.3%に発現し、 最も頻度が高かったもの (3%以上) はリパーゼ上昇、 貧血、 γ-グルタミルトランスフェラーゼ上昇、 低ナトリウム血症、 血中トリグリセリド上昇であった。
著者らは、 「本試験により、 末端黒色腫の1次治療として、 toripalimabはダカルバジンと比較してPFSの有意な改善を示し、 許容可能な安全性プロファイルを有することが示された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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