【Eur Urol】ダヴィンチSPを用いた仰臥位前腹膜アプローチは安全に実行可能
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海外ジャーナルクラブ

1年前

【Eur Urol】ダヴィンチSPを用いた仰臥位前腹膜アプローチは安全に実行可能

【Eur Urol】ダヴィンチSPを用いた仰臥位前腹膜アプローチは安全に実行可能
Pellegrinoらは、 腎癌、 尿路上皮癌、 尿管狭窄の患者を対象に、 シングルポート (SP) ロボット手術プラットフォーム「da Vinci SP」を用いた仰臥位前腹膜アプローチ (SARA) の実行可能性と安全性を前向き記述統計解析で検討。 その結果、 SARAは実行可能で安全であることが明らかとなった。 本研究はEur Urol誌にて発表された。 

📘原著論文

Simplifying Retroperitoneal Robotic Single-port Surgery: Novel Supine Anterior Retroperitoneal Access. Eur Urol. 2023 May 19;S0302-2838(23)02811-7. PMID: 37211448

👨‍⚕️監修医師のコメント

新しい手術手技に関するfeasibility studyのような感じですので、 もう少し安全性や合併症に関する記述記載が必要かと思います。

🔢関連コンテンツ

腎癌のTNM分類 (UICC-8版)

腎臓癌の病理学的分類 (UICC-8版)

背景

後腹膜におけるマルチポートロボット手術は、 かさばるロボットフレームと器具の衝突によって制限されている。 さらに、 患者は側臥位で手術を受けるため、 合併症との関連が指摘されている。

研究デザイン

対象

2022年10月〜23年1月においてSARAを用いた手術を受けた腎癌、 尿路上皮癌、 尿管狭窄の患者:18例

解析方法

記述統計分析を行った。

収集データ:人口統計、 手術時間、 温熱虚血時間 (WIT)、 手術断端の状態、 合併症、 入院期間、 30日Clavien-Dindo合併症、 術後の麻薬使用

研究結果

手術部位

  • 腎部分切除術 (PN):12例
  • 腎盂形成術:2例
  • 根治的腎尿管切除術:2例
  • 根治的腎摘除術:2例

PN群の詳細結果

  • Charlson併存疾患指数の中央値:3 (IQR 0-7)
  • 米国麻酔学会スコア:75%が≧3であった。
  • RENALスコア中央値:5 (IQR 4-7)
  • WIT中央値:25分 (IQR 16-48)
  • 腫瘍サイズ中央値:35mm (IQR 16-50mm)
  • 推定出血量中央値:105mL (IQR 20-400mL)
  • 手術時間中央値:160分 (IQR 110-200分)
  • 切除断端陽性:1例
  • コホート全体で、 1人の患者が再入院し、 保存的治療をうけた。
  • PN群の83%が手術当日に退院し、 残りは翌日に退院した。
  • 術後7日時点で、 麻薬使用を報告した患者はいなかった。

結論

SARAは実行可能で安全である。 上部尿路手術のワンステップソリューションとしてこの方法を確認するためには、 より大規模な研究が必要である。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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