海外ジャーナルクラブ
2年前
Vasbinderらは、 免疫チェックポイント阻害剤 (ICI) で治療中の患者を対象に、 バイオマーカーとICIによる心筋炎の発症率や転帰との関連についてコホート研究で検討。 その結果、 ICIによる心筋炎は、 AST、 ALT、 CPKの変化と関連している事が明らかとなった。 本研究は、 JACC CardioOncol誌において発表された。
やはり、 Troponinはぜひとも検討してほしいとことですが、 limitationにtesting is not available at the University of Michiganとあります。 日本は恵まれた環境と言えますし、 日本からの追研究を期待したいです。
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心筋炎は、 ICIによる予測不可能な合併症として恐れられている。
ICIを1回以上投与され、 ICI治療中にAST、 ALT、 CPK、 LDHの継続的な検査を受けている成人患者。
2,606名のうち、 1.0% (27名) がICIによる心筋炎と診断された。
診断時、 心筋炎患者は高感度トロポニンT (100%)、 ALT (88.9%)、 AST (85.2%)、 CPK (88.9%)、 LDH (92.6%) の増加を認めた。
心筋炎患者 95%、 非心筋炎患者 5%であった。
多変量解析により、 非心臓バイオマーカーのうちCPKのみが、 心筋炎の発症 (HR 1.83、 95%CI 1.59-2.10) および全死亡 (HR 1.10、 95%CI 1.01-1.20) と関連していた。
CPK増加の心筋炎検出感度は99%、 特異度は23%であった。
ICIによる心筋炎は、 AST、 ALT、 CPKの変化と関連していた。 ICI治療中の非心臓バイオマーカー、 特にCPKが増加した場合は、 ICIによる心筋炎についてさらに評価を行う必要がある。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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