海外ジャーナルクラブ
7ヶ月前
米国予防サービス専門委員会 (UPSTF) は、 乳癌検診の推奨年齢と頻度について、 異なる検診戦略が乳癌の進行、 罹患率、 死亡率に与える影響について系統的レビューと共同モデリング研究で評価した。 その結果に基づき、 乳癌検診の推奨は、 これまでの「50~74歳の女性に対し、 2年に1回の実施」 から、 「40~74歳の女性に対し、 2年に1回の実施」 に変更された。 本研究はJAMAにおいて発表された。
乳癌検診の推奨が50歳から40歳に下がった根拠として下記が記載されています。
screening mammography was associated with relative risk reductions in breast cancer mortality of 0.88 (95% CI, 0.73-1.00; 9 trials) for women aged 39 to 49 years.
乳癌は米国女性において2番目に多い癌であり、 癌死の原因としても2番目に位置している。 2023年には、 推定4万3,170人が乳癌で死亡しており、 特に非ヒスパニック系白人女性の罹患率が高く、 非ヒスパニック系黒人女性の死亡率が最も高いことが報告されている。
40歳以上の乳癌平均的リスクを有する女性
今回の推奨までに新たな無作為化比較試験が行われていないなか、 USPSTFは、 マンモグラフィを用いた乳癌検診の開始・中止年齢、 検診間隔、 モダリティ、 補助画像の使用、 乳癌検診の個別化などの異なる乳癌検診戦略が、 進行乳癌の発生率や罹患率、 死亡率等に及ぼす影響について、 過去の古い臨床試験データと新しい観察エビデンスを系統的レビュー・共同モデリング研究で検討した。
検討の結果から、 UPSTFによる乳癌検診の推奨は、 以下に変更された。
40~74歳の女性に対し、 2年に1回のスクリーニング・マンモグラフィを推奨する
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。