寄稿ライター
11ヶ月前
医局ウォッチャーこと、 コアライ ミナトです。 連載8回目のテーマは 「関連病院出向中の落とし穴」。 先生も知らないと嵌ってしまうかもしれません。 関連病院で部長として働く先輩医師から聞いた話です。 先輩は失敗談としていましたが、 僕は 「失敗というより落とし穴だ」 と感じました。 かなりショッキングだったので、 ご紹介いたします。
「経営が苦しく、 医局派遣のアルバイトを減らしたい。 (業務を) 頑張ってもらえますか」
先輩はある日、 勤務先の病院からこう頼まれ、 「分かりました、 頑張ります」 と返事をしたそうです。
ところが、 医局はそれを聞いて 「アルバイトは医局員の生活の糧なんだ!」 と大激怒。 関連病院の伝え方も良くなかったようで、 「うちの部長の〇〇先生が、 (バイトの縮小を) 問題ないと言っているので」 というトーンだったとか。 医局と揉めたくなかったのでしょう。
このエピソードから得られる教訓は、 「アルバイトなどポストの話は、 医局―関連病院間で決めるもの。 いち医局員が関わらない方がいい」 ということです。
病院から 「ポストを削ってもいいか」 と聞かれたら、 模範解答は 「医局と病院の決定に従うので、 上同士で決めてください」 のような感じでしょうか。 YesともNoとも言わないのが無難です。
類似のケースにも注意が必要です。 例えば、 医局外の昔からの知人が 「雇ってもらえないか」 と頼んできたら、 どんな返答をするのがいいでしょうか。
「うちは〇〇大の関連なので、 自分に権限はない。 申し訳ないが、 医局に聞いてほしい」 が間違いのない対応でしょうか。 一言推薦する程度はアリかと思いますが。
何の悪気もないのに、 医局と関連病院のイザコザに巻き込まれるのは避けたいですよね。 医局員の先生の参考になれば幸いです。 ちなみにその先輩は 「左遷」 の話にまで発展しました。 先輩が医局に平謝りした結果、 「厳重注意」 で収まったようです。
さて、 今回は以上です。
>>著者が運営するブログはコチラ:「勤務医のマーチ」
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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