海外ジャーナルクラブ
1ヶ月前

Westerbergらは、 60歳のスウェーデン人住民27万8,280例を対象に、 大腸癌スクリーニングとして大腸内視鏡検査または免疫学的便潜血検査 (FIT) の有用性を、 スクリーニング未実施の通常ケアを対照として無作為化比較試験SCREESCOで比較評価した。 その結果、 スクリーニングのうち大腸内視鏡検査ではI–II期大腸癌の検出率が有意に高く、 FITでも数値的に高値を示した一方で、 最初の1年間に有害事象のわずかな増加が認められた。 本研究はNat Med誌において発表された。
本研究は60歳の集団のみを対象としており、 より若年または高齢の集団におけるスクリーニングの利益と害のバランスについては評価できていないとのことです。
海外のガイドラインでは、 50~75歳を対象に大腸内視鏡検査またはFITによるスクリーニングを推奨しており、 多くのスクリーニングプログラムでは2年ごとのFITを実施している。
そこでSCREESCO試験の診断フェーズにおいて、 スクリーニングおよび通常ケアによる大腸癌の検出率、 消化管・心血管イベントの発生率を比較評価した。
60歳のスウェーデン人住民27万8,280例が以下の3群に、 大腸内視鏡群 vs 対照群は1 : 6、 FIT群 vs 対照群は1 : 2でブロック無作為化された。
追跡期間中央値4.8年における10万人年当たりの各群の大腸癌検出率は以下のとおりであり、 いずれも対照群と有意差が認められなかった。
IRR* 1.08 (95%CI 0.91-1.28)
IRR 0.92 (95%CI 0.81-1.05)
I–II期大腸癌の10万人年当たりの検出率は、 対照群と比べて大腸内視鏡群で有意に高く (58.7 vs 42.5、 IRR 1.38 [95%CI 1.09-1.74])、 FIT群では有意差は認められなかったものの、 数値的に高値を示した (52.7 vs 44.4、 IRR 1.19 [95%CI 0.99-1.43])。
心血管イベントおよび消化管イベントの発生率は、 最初の1年間においてスクリーニング両群でわずかに高かったものの、 その後は対照群と同程度であった。
著者らは 「I–II期大腸癌の検出率増加によりスクリーニングの有益性が示唆された一方で、 最初の1年間に有害事象のわずかな増加が認められた」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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