【NEJM】肛門のHSIL治療によりHIV患者の肛門癌リスクが有意に減少
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2年前

【NEJM】肛門のHSIL治療によりHIV患者の肛門癌リスクが有意に減少

Palefsky JMらは、 生検で肛門に高悪性度上皮内扁平上皮病変 (HSIL) が確認された35歳以上のHIV感染者を対象に、 HSIL治療が肛門癌の予防に有効かを検討する第Ⅲ相試験を実施 (ANCHOR試験). その結果、 HSIL治療群は、 無治療で積極的にモニタリングする群よりも肛門癌への進行が有意に低かった. 本研究はNEJM誌において発表された.

背景

HIV感染者の肛門癌発生率は、 一般集団よりも大幅に高い. 子宮頸癌と同様に、 肛門癌においてもHSILが先行する. 子宮頸部HSILに対する治療は子宮頸癌への進行を抑えるが、 肛門HSIL治療の肛門癌予防に関する前向き研究のデータは不足している.

研究デザイン

  • 対象:35歳以上のHIV感染者で、 生検で診断された肛門HSIL患者.
  • HSIL治療群と、 治療せずに積極的にモニタリングする群に1:1で無作為に割り付け.
  • 治療は,診察室での切除術、 麻酔下でのアブレーションか切除、 あるいはフルオロウラシルまたはイミキモドの局所投与が含まれた.
  • 主要評価項目:time-to-event解析における肛門癌への進行.

研究結果

  • 無作為化された4459人のうち4446人 (99.7%) が生存時間解析の対象.
  • 追跡期間中央値25.8カ月時点での肛門癌の診断
  • 治療群:9例 (10万人年当たり173例、 95%CI 90~332)
  • 積極モニタリング群:21例 (10万人年当たり402例、 95%CI 262~616)
  • 肛門癌への進行率は、 治療群の方が積極的モニタリング群よりも57%低かった. (95%CI 6~80 log-rank検定によるP=0.03)

結論

HSIL患者の肛門癌のリスクは、 積極的にモニタリングするよりも治療する方が有意に低かった.

原著

Palefsky JM, et al, Treatment of Anal High-Grade Squamous Intraepithelial Lesions to Prevent Anal Cancer. N Engl J Med. 2022 Jun 16;386(24):2273-2282. PMID: 35704479

👨‍⚕️ HOKUTO監修医コメント
抄録には安全性の記載はなく、そこは大きなlimitationですね. 本研究の詳細は本文をご確認ください.

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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