糖尿病診療ガイドライン2024、 日本糖尿病学会HPで公開
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診療指針

2年前

糖尿病診療ガイドライン2024、 日本糖尿病学会HPで公開

ガイドライン情報

糖尿病診療ガイドライン2024

日本糖尿病学会 (2024年5月30日発行)

『糖尿病診療ガイドライン2024』が日本糖尿病学会ホームページ上で公開された。 同ホームページでは、 全文が閲覧可能となっている。 
約5年ぶりの改訂で、 近年の糖尿病診療の進歩およびエビデンスの蓄積に対応し、 クリニカル・クエスチョン (CQ) は45項目から56項目に大幅に増加。 薬物療法では、 SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬等の新規薬剤について、 腎症や大血管症に対する有効性のエビデンス蓄積を背景にCQとされている。 

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ガイドラインの要点

1. 2型糖尿病の予防と疫学

発症予防において、 食事・運動療法による生活習慣介入は推奨グレードAであり、 最も強く推奨される。 薬物療法 (メトホルミン等、 相対リスク0.50) も一定の発症抑制効果を有するが、 基本は生活習慣の改善である。

疫学的観点では、 糖尿病は全がん罹患リスクの増加 (ハザード比1.19) と有意に関連しており、 特に大腸癌、 肝臓癌、 膵臓癌のリスク上昇が顕著である点に留意が必要である。

2. 高齢者糖尿病の管理

高齢者診療では、 認知・生活機能質問票 (DASC-8等) を用いた高齢者総合機能評価 (CGA) を行い、 認知機能やADLに基づき患者をカテゴリーI~IIIに分類した上で、 個別に治療目標を設定する。

血糖管理目標の設定

重症低血糖リスクのある薬剤 (インスリン、 SU薬、 グリニド薬) の使用有無に応じて目標HbA1cを設定する。 リスク薬剤使用時は低血糖回避のため下限値を設けることが特徴である。

  • リスク薬剤なし : 年齢・カテゴリーにかかわらず7.0%未満 (治療強化が困難な場合は8.0%未満)。
  • リスク薬剤あり :
  • カテゴリーI (機能保持) : 7.5%未満 (65-74歳) または8.0%未満 (75歳以上)。
  • カテゴリーII (軽度低下) : 8.0%未満。
  • カテゴリーIII (中等度~高度低下) : 8.5%未満。

3. 合併症管理 (DKD)

糖尿病性腎症 (DKD) 管理において、 アルブミン尿を有する症例ではACE阻害薬またはARBが第一選択となる (推奨グレードA)。

また、 アルブミン尿を伴うDKDに対しては、 SGLT2阻害薬の投与が強く推奨され、 腎予後改善効果が確立している (推奨グレードA)。 現時点ではeGFR 20mL/分/1.73m²以上での使用がエビデンスとして示されている。 ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬 (フィネレノン等) も選択肢となる。

4. 特殊な病態における管理

妊娠糖尿病 (GDM)

75gOGTTにおいてFPG≧92mg/dL、 1時間値≧180mg/dL、 2時間値≧153mg/dLのいずれか1点を満たす場合に診断する。

管理目標はFPG<95mg/dL、 食後1時間値<140mg/dL、 食後2時間値<120mg/dL、 HbA1c 6.0-6.5%未満と厳格である。 薬物療法はインスリンが原則であり、 経口薬は胎児への安全性や添付文書上の記載を鑑み、 慎重な判断を要する。

周術期管理

重症および非重症入院患者 (ICU含む) の血糖管理目標は140-180mg/dLが推奨される。 スライディングスケール単独法は推奨されず、 重症例では持続静注インスリン療法を行うべきである。

シックデイ・ルール

シックデイにおいては、 ケトン体および血糖のモニタリングを強化する。 薬物調整の原則は以下の通りである。

  • 中止・休薬 : ビグアナイド薬 (乳酸アシドーシスリスク)、 SGLT2阻害薬 (脱水・正常血糖ケトアシドーシスリスク)。
  • 継続 : 基礎インスリン (中間型または持効型) は原則継続し、 食事摂取不能であっても自己判断による完全中止は避けるよう指導する。 水分・炭水化物の摂取を促し、 病態に応じて速効型インスリンで補正を行う。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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