臨床試験データベース
1年前
転移性乳癌患者において、 ドキソルビシン+パクリタキセル (AT療法) の効果をドキソルビシン+シクロホスファミド (AC療法) を対照に検証した第Ⅲ相比較試験の結果より、 無増悪生存期間 (PFS) および全生存期間 (OS) の有意な延長と奏効率の改善は認められなかった。
▼解析結果
アントラサイクリンおよびタキサン系製剤未使用で、 転移性病変に対する化学療法の前治療歴がない転移性乳癌患者
275例を以下の2群に1:1で割り付けた。
主要評価項目:PFS
副次評価項目:奏効率、 OS、 安全性
両群で同様であった。
HR 1.06 (95%CI 0.83-1.35)、 p=0.65
PFSの多変量解析
無病生存期間2年以上/以下、 50歳以上/以下、 内臓疾患の有無、 病変部位数1/2-3/3以上で評価を行い、 病変部位数のみが統計的に有意であった (p=0.018) 。
HR 1.28 (95%CI 0.93-1.76)
HR 1.69 (95%CI 1.17-2.43)
p=0.51
HR 0.90 (95%CI 0.67-1.21)、 p=0.49
転移性乳癌患者において、 AT群はAC群と比較し、 PFS、 OS、 奏効率の有意な改善は認められなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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