海外ジャーナルクラブ
2年前
de Langenらは、 治療歴がありKRASG12C変異を有する進行性非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 ソトラシブの有効性と安全性を無作為化非盲検第Ⅲ相試験で検討。 その結果、 ソトラシブは、 ドセタキセルと比較し無増悪生存期間 (PFS) を有意に延長し、より好ましい安全性を有していた。 本研究は、 Lancet誌において発表された。
Lancet誌には、 Implications of all the available evidenceという”エビデンスをどのように実臨床で応用するか”が記載されていますが、 研究結果をもとにSotorasib should be considered as a treatment optionと強いコメントが載せられています。
Sotorasib のレジメンを新たに追加しました
ソトラシブは、 GTPaseタンパク質であるKRASG12Cの特異的かつ不可逆的な阻害剤である。
KRASG12C変異を有する18歳以上の進行性NSCLCで、 プラチナ製剤による化学療法およびPD-1またはPD-L1阻害薬の前治療後に進行した患者
患者は以下の群に1:1で無作為に割り付けられた。
ソトラシブ群:171名 (ソトラシブ経口投与 (960mg 1日1回) )
ドセタキセル群:174名 (ドセタキセル静注 (75mg/m²を3週間に1回) )
無増悪生存期間 (PFS)
追跡期間中央値17.7カ月 (IQR16-4-20-1) で、 ソトラシブ群のPFSはドセタキセル群と比較して有意に長かった (P=0.0017)。
PFS中央値
ソトラシブは忍容性が高く、 ドセタキセルと比較してグレード3以上の有害事象および重篤な治療関連有害事象が少なかった。
グレード3以上の有害事象
重篤な治療関連有害事象
グレード3以上の治療関連有害事象
<ソトラシブ>
<ドセタキセル>
ソトラシブは、 KRASG12C変異を有する進行性NSCLCで、 他の抗がん剤による治療歴がある患者において、 ドセタキセルと比較してPFSを有意に延長し、 より好ましい安全性を有していた。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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