海外ジャーナルクラブ
1年前
Pithadiaは、 遠隔転移を伴わない原発前立腺癌の患者を対象に、 強度変調放射線療法(IMRT)または3次元原体放射線療法(3DCRT)後の二次原発癌のリスクを後ろ向きコホート研究で検討。 その結果、 前立腺癌に対するIMRTは、 固形癌または血液癌の二次原発癌のリスク増加とは関係せず、 逆相関は治療暦年と関連する可能性があることが示唆された。 本研究はJAMA Oncol誌において発表された。
Bigdata解析の特徴でdelivered dose, field size, and energy levelsなどの放射線治療の詳細は含まれていません。 理想はもう少し小さめのデータセットで、 かつ詳細データを含んだ解析ができると良いのですが、 現状ではこのような解析手法が限界です。
3DCRTと比較して、 IMRTは近傍組織を温存できるが、 赤色骨髄を含む遠隔正常組織への散乱放射線が増加する可能性がある。 二次原発癌のリスクが放射線治療の種類によって異なるかどうかは不明である。
2002年~13年に初発の非転移性原発前立腺癌と診断され、 診断後1年以内に放射線治療を受けた66~84歳の男性患者
IMRTまたは3DCRTによる放射線治療
放射線治療の種類と前立腺癌診断後2年以上経過した後の血液癌、 または前立腺癌診断後5年以上経過した後の固形癌の発生の関連
2年間の前立腺癌生存者において、 1,107件の二次血液癌が診断された。
放射線療法の種類と二次血液癌との関係は認められなかった。
5年生存者において、 2,688例の男性が二次原発性固形癌と診断された。
この逆相関は、 前立腺癌診断の暦年が早い期間に限定され (2002-2005:HR 0.85、 95%CI 0.76-0.94、 2006-2010:HR 1.14、 95%CI 0.96-1.36)、 大腸癌でも同様の傾向が観察された (2002-2005:HR 0.66、 95%CI 0.46-0.94、 2006-2010:HR 1.06、 95%CI 0.59-1.88)。
前立腺癌に対するIMRTは、 固形癌または血液癌の二次原発癌のリスク増加とは関連せず、 逆相関は治療暦年と関連する可能性があることが示唆された。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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