海外ジャーナルクラブ
1年前
Rigottiらは、 禁煙を希望する喫煙者を対象に、 植物由来アルカロイドの禁煙補助薬cytisiniclineの有効性および忍容性を無作為化比較試験ORCA-2で検討。 その結果、 cytisiniclineの6週間および12週間投与は、 プラセボに比べて禁煙の持続率が有意に高く、 忍容性にも優れていることが示された。 本研究はJAMA誌において発表された。
Introductionを読んでみますと、 本研究はFDA承認に向けた研究の位置付けにありそうです。 欧米での禁煙補助薬のニーズがかなり高いことがわかります。
植物由来のアルカロイドであり、 バレニクリンと同様にニコチン依存を媒介するα4β2ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合する。 cytisiniclineは欧州のいくつかの国で禁煙補助薬として使用されているが、 その投与レジメンはまだ最適ではない可能性がある。
禁煙を希望する成人喫煙者:810人
患者を以下の群に1:1:1の割合で無作為に割り付け
禁煙持続率の比較
治療終了後、 24週までの禁煙持続率
3~6週の禁煙持続率は有意に増加
OR 8.0、 95%CI 3.9-16.3、 P<0.001
3~24週の禁煙持続率も有意に増加
OR 3.7、 95%CI 1.5-10.2、 P=0.002
9~12週の禁煙継続率は有意に増加
OR 6.3、 95%CI 3.7-11.6、 P<0.001
9~24週の禁煙継続率も有意に増加
OR 5.3、 95%CI 2.8-11.1、 P<0.001
悪心、 悪夢、 不眠は各群ともに10%未満であった。 重篤な薬剤関連有害事象は認められなかった。
cytisiniclineの6週間および12週間投与は、 プラセボに比べて禁煙の持続率が有意に高く、 忍容性にも優れていることが明らかになった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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