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10日前

Clemsonらは、 脳卒中後の歩行可能な患者を対象に、 在宅での個別化介入の転倒予防効果を無作為化比較試験で検証した。 介入群には、 個別化介入として、 機能的動作訓練や転倒危険因子の軽減、 地域での移動訓練を実施した。 その結果、 介入群では、 通常ケア (対照) 群に比して、 12ヵ月間の転倒率が33%有意に低下した (発生率比 0.67 [95%CI 0.48-0.94、 p=0.02])。 また、 地域参加、 自己効力感、 移動能力、 バランスも介入群で改善が認められた。 試験結果はBMJ誌に発表された。
本研究はCOVID-19によるデータ欠損や実施体制の制約に加え、 多職種介入の実装負担および患者参画の欠如により一定の限界があります。
脳卒中後の転倒を減少させるための、 多職種による在宅での個別化介入の有効性を検討する。
本研究は、 オーストラリアで実施された無作為化比較試験であり、 脳卒中発症5年以内で地域生活へ移行しており、 補助具の有無を問わず10m以上歩行可能な者を対象とした。 中等度~重度の
受容性失語を有する者、 また過去1年間に転倒歴がなく歩行速度が1.4m/秒を超える者は除外した。
6ヵ月間にわたり、 理学療法士・作業療法士がチームで協働し、 介入群には機能的動作訓練、 自宅内の転倒危険因子の軽減、 個別目標に合わせた地域での移動訓練を実施した。 対照群には通常ケアを行った。
主要評価項目は12ヵ月間の転倒率とした。 副次評価項目は、 転倒経験参加者割合、 地域参加、 自己効力感、 バランス、 移動能力、 身体活動、 日常生活動作、 抑うつ、 健康関連QOLとした。
脳卒中患者370例を登録した。
12ヵ月間の転倒率は、 介入群で33%有意に低下した (発生率比 0.67 [95%CI 0.48-0.94、 p=0.02])。
また、 地域参加、 自己効力感、 移動能力、 バランスも介入群で改善が認められた。
地域参加 (Late Life Function and Disability Instrument disability limitation)
(95%CI 1-6、 p=0.02)
自己効力感
(95%CI 0.2-1.0、 p=0.004)
移動能力 (歩行速度)
(95%CI 0.06-0.19、 p<0.001)
移動能力 (通常歩行速度)
(95%CI 0.02-0.10、 p=0.02)
バランス (Step Test)
(95%CI 0.01-0.12、 p=0.03)
著者らは、 「個別化介入は、 地域在住脳卒中患者の転倒を予防した。 転倒率の低下は、 自己効力感、 移動能力、 地域参加、 およびバランスの臨床的に意義のある改善によって裏付けられた」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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