海外ジャーナルクラブ
5日前

愛知県がんセンター放射線治療部の立花弘之氏らの研究グループは、 未治療の局所進行上顎洞扁平上皮癌 (MS-SCC) において、 超選択的動注シスプラチンと放射線療法の同時併用 (RADPLAT) の有効性および安全性について、 多施設共同前向き単群試験JCOG1212で検討。 その結果、 同試験のT4bN0M0コホートの結果から、 主要評価項目である3年OS率は、 事前に規定した有効性の閾値を上回ることが示された。 試験結果はESMO Open誌において発表された。
本試験は対照群を置かない単群デザインであり、 3年OS 68.8%は事前規定の閾値35%との比較で有効性を判定したものです。 標準治療との直接比較は行われておらず、 優越性の評価には別途比較試験が必要です。
JCOG1212のT4aN0M0コホート (64例) の結果は既に報告されており、 RADPLATの実施可能性と良好な生存成績が示されている。
対象は、 未治療のT4bN0M0 MS-SCC患者であり、 全例に超選択的動注シスプラチンと放射線療法の同時併用が実施された*。
主要評価項目は3年全生存 (OS) 率だった。
20施設から64例が登録された。
3年OS率は68.8% (90%CI 58.1-77.2%) であり、 事前に規定した有効性の閾値35%を上回った。 臨床的完全奏効率は54.7%であった。
3年無イベント生存 (EFS) 率は51.6% (95%CI 38.8-63.0%)、 3年局所無イベント生存 (LEFS) 率は57.8% (同 44.8-68.8%) であった。
急性有害事象は、 Grade3以上の好中球減少が18.0%、 Grade3以上の粘膜炎が23.0%、 Grade2以上の聴覚障害が3.3%、 Grade2以上の脳卒中が1.6%に認められた。 Grade2以上のクレアチニン上昇は認められず、 治療関連死も発生しなかった。
著者らは、 「T4bN0M0のMS-SCCにおいて、 RADPLATが臓器温存を図りながら、 実施可能で有効な治療法となりうることを示すとともに、 切除不能MS-SCCに対する動注化学放射線療法の有用性を裏付けるものである」 と結論付けている。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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