海外ジャーナルクラブ
23日前

九州大学呼吸器内科学教授の岡本勇氏らの研究グループは、 EGFR変異陽性の進行非小細胞肺癌 (NSCLC) でオシメルチニブによる1次治療後に神経内分泌転換をきたした患者を対象に、 抗PD-L1抗体デュルバルマブとエトポシド+プラチナ製剤の併用療法を単群第Ⅱ相試験ORCHARDで検討した。 その結果、 主要評価項目である奏効率 (ORR) は43%であった。 一方、 Grade3以上の有害事象は9例 (64%) に認められた。 試験結果はLung Cancerに発表された。
予定より少ない14例しか登録されず、 本来予定していた中間解析も実施できませんでした。 そのため、 統計学的な検証力が限定されました。
🔢 ECOG PS
📖【Ann Oncol】オシメルチニブ後TROP2-ADC併用、 mOS 26.2ヵ月
📖【解説】EGFR陽性NSCLCの治療戦略における現状と課題 : 日本の視点から
ORCHARDは、 EGFR変異陽性の進行NSCLCでオシメルチニブによる1次治療中に病勢進行をきたした患者を対象に、 耐性機序と病勢進行後の治療を評価する非盲検第Ⅱ相プラットフォーム試験である。 本報告は、 そのうち小細胞肺癌 (SCLC) または大細胞神経内分泌癌 (LCNEC) への神経内分泌転換を認めた患者に対し、 デュルバルマブとエトポシド+プラチナ製剤の併用を検討したモジュールの最終データに関するものである。
対象は、 SCLCまたはLCNECへの神経内分泌転換を認めた患者とし、 14例がデュルバルマブとエトポシド+プラチナ製剤の併用療法を受け、 有効性および安全性の評価対象となった (データカットオフ: 2025年1月21日)*。 デュルバルマブは病勢進行、 許容できない毒性、 その他の中止基準のいずれかに該当するまで継続投与された。
主要評価項目は担当医評価によるRECIST 1.1に基づく奏効率 (ORR) とし、 副次評価項目は無増悪生存期間 (PFS)、 奏効期間 (DoR)、 全生存期間 (OS)、 安全性であった。
主要評価項目であるORRは43% (80%CI 24-63) で、 部分奏効 (PR) が6例に認められた。DoRの中央値は4.3ヵ月 (95%CI 3.0ヵ月-算出不能) であり、 1例では10ヵ月にわたって奏効が持続した。
無増悪生存のイベントは13例 (93%)、 死亡は11例 (79%) に認められた。 PFS中央値は4.2ヵ月 (95%CI 3.0-5.6ヵ月)、 OS中央値は10.2ヵ月 (95%CI 4.3-16.8ヵ月) であった。
Grade 3以上の有害事象は9例 (64%) に認められ、 最も多かったのは好中球減少症および好中球数減少 (いずれも4例) であった。 有害事象により3剤すべての投与を中止した患者が1例いたが、 治療関連の有害事象ではなかった。
著者らは、 「デュルバルマブとエトポシド+プラチナ製剤の併用療法は、 神経内分泌転換を認めたEGFR変異陽性NSCLCにおいて一定の治療反応を示した。 有害事象は本併用療法の既知の安全性プロファイルと一致し、 新たな安全性シグナルは認められなかった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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