海外ジャーナルクラブ
2年前
Loらは, Nurses' Health Study (2004~2018年) とHealth Professionals Follow-up Study (2004~2018年) のデータを基に, プロトンポンプ阻害薬 (PPI) の使用に伴う死亡リスクを前向きコホート研究で検討. その結果, PPIの使用は全死亡および主要原因による死亡のリスクの増加とは関連しないことが明らかとなった. 本研究は, Gastroenterology誌において発表された.
PPIの使用は, 過去20年間で急速に増加している. 一部の識者の間では、 PPIを常用することが死亡と関連しているのではという懸念がある.
Nurses' Health Study, Health Professionals Follow-up Studyから収集したデータを用いて, 前向きコホート研究を実施.
👨⚕️ HOKUTO監修医コメント
Protopathic bias : 因果の逆転とは, 今回の場合ですと疾患 (胃癌の前病変など) の初期症状 (胸焼けとか胃痛とか) としてPPIが投与されて, あたかもPPI投与が胃癌を発生させたように見えてしまうことです. 対処方法としては, ラグタイムを設ける (この期間の曝露はカウントしない) ことがあります.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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