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25日前

【Lancet】ミタピバット、 非輸血依存性サラセミア患者の8割でヘモグロビン改善

Kuoらは, 非輸血依存性サラセミア (NTDT) の患者を対象に, ピルビン酸キナーゼ活性化剤 「ミタピバット」の有効性と安全性を検討する非盲検多施設共同第Ⅱ相試験を実施. その結果, 8割の患者でヘモグロビン値の増加が認められたことが明らかとなった. 本研究はLancet誌において発表された. 

📘原著論文

Kuo KHM, et al, Safety and efficacy of mitapivat, an oral pyruvate kinase activator, in adults with non-transfusion dependent α-thalassaemia or β-thalassaemia: an open-label, multicentre, phase 2 study. Lancet. 2022 Aug 13;400(10351):493-501.PMID: 35964609

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本研究によってサラセミアに対するピルビン酸キナーゼ活性化剤の治療コンセプトは承認されたと考えられ, 同様の薬剤を使用した第2,3相試験結果が待たれるところです.

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研究背景

非輸血依存性サラセミア (NTDT) 患者は, 生存のために定期的な輸血を必要としないものの, 依然として重い合併症の負担を強いられることがある. ただし, これらの患者には, 承認された特異的治療が存在しない.

研究デザイン

対象

18歳以上のNTDTであり, ベースラインのヘモグロビン濃度が10.0g/dL以下の患者20人

  • α-サラセミア:5人
  • β-サラセミア:15人

方法

24週間のコア期間において, 最初の6週間はミタピバットを1日2回50mg経口投与し, その後18週間は1日2回100mgに増量し投与された.

主要評価項目

ヘモグロビンの反応 (4〜12週目の1回以上の評価でベースラインから1.0g/dL以上のヘモグロビン濃度の増加).

研究結果

有効性評価

80%がヘモグロビンの反応を示した.

(16/20人, 90%CI 60-93, p<0-0001)

  • α-サラセミア:100% (5人)
  • β-サラセミア:73% (15人中11人)

安全性評価

  • 治療上有害な事象:85%(17人)
  • 治療関連と思われる有害事象:65%(13人)
  • 重篤な有害事象は1件 (グレード3の腎機能障害) であったが, 試験薬とは無関係と判断され, 投与中止に至った.
  • 最も多く報告された治療起因性の有害事象
  • 初期の不眠症:50% (10人)
  • めまい:30% (30%)
  • 頭痛:25% (5人)
  • 24週間の投与期間で死亡例はなかった.

結果の解釈

α-サラセミアおよびβ-サラセミアの両方の治療に対するミタピバットの有効性と安全性を継続的に検討していく必要がある.


こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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