海外ジャーナルクラブ
2年前
Kuoらは, 非輸血依存性サラセミア (NTDT) の患者を対象に, ピルビン酸キナーゼ活性化剤 「ミタピバット」の有効性と安全性を検討する非盲検多施設共同第Ⅱ相試験を実施. その結果, 8割の患者でヘモグロビン値の増加が認められたことが明らかとなった. 本研究はLancet誌において発表された.
本研究によってサラセミアに対するピルビン酸キナーゼ活性化剤の治療コンセプトは承認されたと考えられ, 同様の薬剤を使用した第2,3相試験結果が待たれるところです.
非輸血依存性サラセミア (NTDT) 患者は, 生存のために定期的な輸血を必要としないものの, 依然として重い合併症の負担を強いられることがある. ただし, これらの患者には, 承認された特異的治療が存在しない.
18歳以上のNTDTであり, ベースラインのヘモグロビン濃度が10.0g/dL以下の患者20人
24週間のコア期間において, 最初の6週間はミタピバットを1日2回50mg経口投与し, その後18週間は1日2回100mgに増量し投与された.
ヘモグロビンの反応 (4〜12週目の1回以上の評価でベースラインから1.0g/dL以上のヘモグロビン濃度の増加).
80%がヘモグロビンの反応を示した.
(16/20人, 90%CI 60-93, p<0-0001)
α-サラセミアおよびβ-サラセミアの両方の治療に対するミタピバットの有効性と安全性を継続的に検討していく必要がある.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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