HOKUTO編集部
11ヶ月前
1~2個のセンチネルリンパ節 (SLN) マクロ転移を有する原発性乳癌 (cT1~3cN0) 患者を対象に、 腋窩リンパ節郭清省略の郭清施行群に対する非劣性を評価した国際無作為化試験SENOMACの結果より、 腋窩リンパ節郭清 (cALND) を省略しても無再発生存期間 (RFS) に差のないことが示された。 スウェーデン・Karolinska InstitutetのJana de Boniface氏が発表した。
臨床的にリンパ節転移陰性の乳癌患者に対し、 SLN生検陽性後のcALNDを省略することは、 乳房温存手術後に全乳房照射を行う場合、 および乳房手術を問わず腋窩放射線療法を行う場合において、劣らない生存成績が実証されている。 しかしながら乳房切除患者の割合が少なく、 患者数が限られていたため、 2015年にSENOMAC試験が開始された。 今回は副次的評価項目であるRFSの結果が報告された。
1~2個のSLNマクロ転移を有する、 臨床的に陰性の原発性乳癌 (cT1~3cN0) 患者
2,540例を以下の2群に1 : 1に割り付けた
主要評価項目 : 全生存期間 (OS)
副次評価項目 : RFS
47ヵ月
年齢、 性
腫瘍
腋窩
治療歴
HR 0.89 (95%CI 0.66-1.19)、 p<0.001
ER+/HER2+のサブグループにおいてのみ、介入群で良好な傾向を認めたものの、他のサブグループでは両群に差を認めなかった。
T分類
マクロ転移の個数
葉状腫瘍
術式
節外浸潤の有無
サブタイプ
1~2個のSLNマクロ転移を有する原発性乳癌 (cT1~3cN0) 患者において、 介入群 (cALND省略) と標準群でRFSに差は認めず、 cALND省略の非劣性が示された。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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