【ASCO 2026 開幕直前】婦人科腫瘍の注目演題2選+ADC開発トレンド
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HOKUTO編集部

14日前

【ASCO 2026 開幕直前】婦人科腫瘍の注目演題2選+ADC開発トレンド

【ASCO 2026 開幕直前】婦人科腫瘍の注目演題2選+ADC開発トレンド
米国臨床腫瘍学会 (ASCO) 2026年次総会が、 2026年5月29日 (金) ~6月2日 (火) に米・シカゴで開催される。 本稿では編集部が事前選定した注目演題のうち、 婦人科腫瘍に関する2題 (ともにプラチナ抵抗性卵巣癌対象) を紹介するとともに、 ASCO 2026会期前後で進展が見込まれる婦人科腫瘍のADC (抗体薬物複合体) 開発トレンドを編集部視点で整理する。 

卵巣癌 (プラチナ抵抗性)

ROSELLA : relacorilant+nab-PTX vs nab-PTX単剤

Abstract 5503 : Overall survival subgroup analyses for prior taxane use in the phase 3 ROSELLA trial of relacorilant plus nab-paclitaxel versus nab-paclitaxel monotherapy in patients with platinum-resistant ovarian cancer (GOG-3073, ENGOT-ov72, APGOT-Ov10, LACOG-0223, ANZGOG-2221/2023).
プラチナ抵抗性卵巣癌に対する選択的グルココルチコイド受容体モジュレーター (SGRM) relacorilant+nab-PTXとnab-PTX単剤を比較した第Ⅲ相ROSELLA試験の、 前治療タキサン歴別OSサブグループ解析。 プラチナ抵抗性卵巣癌では治療選択肢が限られるなか、 本試験ではSGRMという新規作用機序の薬剤をnab-PTXに上乗せする意義が検討されている。 前治療でタキサンを使用した患者においても一貫した有効性が示されるかが注目される。
#5503 : Oral Abstract Session – Gynecologic Cancer (5/29 14:45~17:45 CDT) で発表予定 (外部リンク)

CHIPRO : chiauranib+weekly PTX

Abstract LBA5504 : A phase III CHIPRO study of chiauranib plus weekly paclitaxel for platinum-resistant or refractory ovarian cancer.
マルチターゲットキナーゼ阻害薬chiauranib (VEGFR/PDGFR/c-Kit/Aurora B阻害) とweekly PTX併用 vs 標準療法を比較した、 プラチナ抵抗性/治療抵抗性卵巣癌の第Ⅲ相。 中国発のキナーゼ阻害薬として、  「化学療法+抗血管新生」 の枠組みでベバシズマブ併用に代替し得るかが焦点。 
#LBA5504 : Oral Abstract Session – Gynecologic Cancer (5/29 14:45~17:45 CDT) で発表予定 (外部リンク)

婦人科腫瘍におけるADC開発トレンド

ASCO 2026では3癌種すべてでADCの具体的な演題が出揃う。 代表例を以下にピックアップ。

  • 子宮頸癌 : TROP-2標的の sacituzumab tirumotecan (sac-TMT、 国内未承認) TroFuse-020 (GOG-3101/ENGOT-cx20、 2L+ R/M、 Phase 3) 、 Nectin-4標的の 9MW2821 (Mabwell、 Phase 1/2 口頭+ポスター) CRB-701 (Corbus、 Phase 1/2 update) で次世代ADCが集中。 TF標的の tisotumab vedotin (国内未承認) についても、 ペムブロリズマブ+プラチナ製剤+ベバシズマブとの併用を検討したinnovaTV-205関連データが示される予定であり、 子宮頸癌におけるADCの開発状況を確認する機会となる。
  • 卵巣癌 : FRα標的のmirvetuximab soravtansine (国内未承認) MIROVA試験 (NCT04274426、 FRα高発現プラチナ感受性卵巣癌、 第Ⅱ相) でフロントライン拡大の可能性を検証。 MIRASOL (PROC) からのライン拡大戦略が焦点。 維持療法ポジションの GLORIOSA (第Ⅲ相) も並走中。
  • 子宮体癌 : TROP-2標的のsacituzumab tirumotecan (sac-TMT、 国内未承認) では、 プラチナ製剤および抗PD-1/PD-L1抗体による治療後に進行した進行/再発子宮体癌を対象とした第Ⅲ相TroFuse-005で、 OSおよびPFSの改善が報告されている。 また、 B7-H4標的のpuxitatug samrotecan (AZD8205、 AstraZeneca) ではBLUESTAR試験の初期臨床データに加え、 B7-H4陽性例を対象とした第Ⅲ相BLUESTAR-Endometrial01が進行中。 HER2標的のトラスツズマブ デルクステカンについても、 HER2発現・pMMRの進行/再発子宮体癌1Lを対象に、 ペムブロリズマブまたはrilvegostomigとの併用を検討する第Ⅲ相DESTINY-Endometrial01が進められている。

編集部からの一言

今年の婦人科腫瘍領域では、 ROSELLA・CHIPROによるプラチナ抵抗性卵巣癌の治療開発に加え、 子宮体癌や子宮頸癌、 卵巣癌におけるADC開発の進展も注目される。 ASCO 2026では、 新規作用機序の薬剤や各ADCの臨床的位置付け、 今後の国内導入の見通しを整理する機会となりそうだ。


ASCO 2026における婦人科腫瘍の注目演題は、 東京慈恵会医科大学産婦人科学講座講師の西川忠曉先生にご解説いただく予定です。

【ASCO 2026 開幕直前】婦人科腫瘍の注目演題2選+ADC開発トレンド

HOKUTOでは各演題のレポートを順次公開予定。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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