海外ジャーナルクラブ
3日前

早川クリニック (大阪市) 副院長・久本浩司氏らの研究グループは、 16~26歳の日本人男性を対象に、 9価ヒトパピローマウイルス (HPV) ワクチンについて第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験で検討。 その結果、 HPV6・11・16・18に関連する6ヵ月肛門性器持続感染に対するワクチン有効率は、 初回解析で89.3%、 試験終了時解析で91.6%であった。 試験結果はLancet Infectious Diseases誌において発表された。
追跡期間が比較的短く、 最終接種後の追跡期間中央値は2.4年で、 男性を対象とした過去の4価HPVワクチンの有効性試験 (2.9年) より短期間でした。 そのため、 HPV31、 33、 45、 52、 58型に対する有効性推定の精度が限定されました。
9価ヒトパピローマウイルス (HPV6・11・16・18・31・33・45・52・58) ワクチンの有効性は女性で示され、 男性では免疫ブリッジングにより推定されてきた。 本試験は16~26歳の男性における9価HPVワクチンの有効性を評価する目的で実施された。
本試験は日本国内22施設で実施され、 対象はHPV関連病変の既往およびHPVワクチン接種歴のない健康な16~26歳の男性だった。 被験者は中央割付で以下の2群に1:1で無作為化された。
主要評価項目はHPV6・11・16・18に関連する6ヵ月肛門性器持続感染の複合発生率、 副次評価項目はHPV31・33・45・52・58に関連する同発生率だった。
2023年12月29日を来院カットオフ日とした初回有効性解析では、 主要評価項目のワクチン有効率は89.3% (95%CI 55.4-98.2、 p=0.0002)、 副次評価項目は63.5% (同 2.7-86.0、 p=0.023) であり、 いずれもプラセボ群に対する優越性が示された。 2024年7月16日をカットオフ日とした試験終了時解析では、 それぞれ91.6% (同 67.7-98.6)、 72.9% (同 38.7-89.3) であった。
7ヵ月時点の血清転換率は、 各ワクチン標的HPV型で98%を上回った。
注射部位有害事象は、 9価HPVワクチン群70%、 プラセボ群31%で報告された。 ワクチン関連全身性有害事象は、 それぞれ11%、 10%で、 大半は軽度または中等度であった。 死亡、 ワクチン関連重篤有害事象、 有害事象による投与中止はいずれも報告されなかった。
著者らは、 「本試験の結果は、 男性におけるHPV関連肛門性器疾患の予防を目的とした、 9価HPVワクチンの使用を支持するものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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