海外ジャーナルクラブ
8ヶ月前
Baudinらは、 散発性または遺伝性の転移を有する進行性褐色細胞腫および傍神経節腫の患者を対象に、 チロシンキナーゼ阻害薬スニチニブの有効性および安全性を国際多施設プラセボ対照二重盲検第Ⅱ相無作為化比較試験FIRSTMAPPPで検討した。 その結果、 スニチニブはプラセボと比較し、 12ヵ月時点における無増悪生存率 (PFS) を有意に改善した。 本研究は、 Lancet誌において発表された。
P2試験ですが、 本研究のようなultra-rare cancerにおいてはbest achievable level of evidenceを提供し強いimpactを残しています。
転移を有する褐色細胞腫および傍神経節腫の患者を対象とした無作為化比較試験はこれまで実施されていない。 スニチニブに関しては、 前臨床試験および第Ⅰ相試験において有益な効果が示唆されている。
散発性または遺伝性の転移を有する進行性褐色細胞腫および傍神経節腫の18歳以上の患者 : 78例
プラセボ群からのクロスオーバーも認めた。
12ヵ月時点におけるPFS
スニチニブの有効性に関する仮説の妥当性が確認された。
スニチニブ群 : 36% (90%CI 23-50%)
プラセボ群 : 19% (同11-31%)
無力症
高血圧
背部/骨痛
著者らは、 「本試験は、 進行性転移性褐色細胞腫および傍神経節腫の治療において、 最も高い水準のエビデンスを有する治療選択肢としてスニチニブの使用を支持するものである」 と結論付けている。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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