海外ジャーナルクラブ
17日前

Heerspinkらは、 RAS阻害薬使用中のIgA腎症成人患者404例を対象に、 選択的エンドセリンA受容体拮抗薬atrasentanの有効性および安全性について、第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照試験 (ALIGN) で検討した。 その結果、 136週時のeGFR変化量は群間差2.4 (95%CI -0.1~4.8) と境界的であったが、 総eGFRスロープはatrasentan群で緩徐であった。 なお、 SGLT2阻害薬併用層でも効果は認められた。試験結果はLancet誌に発表された。
試験実施期間中にIgA腎症に対する新規治療薬が利用可能となり、 主要集団における予想以上の試験中止率にはこれが影響した可能性があります。
選択的エンドセリンA受容体拮抗薬atrasentanは、 ALIGN試験の中間解析 (36週) において、 IgA腎症成人患者の蛋白尿を減少させた。
本最終解析では、 2.5年治療でeGFR低下を抑制するかを評価した。
生検でIgA腎症と確認され、 eGFR≥30、 尿蛋白≥1.0g/日でRAS阻害薬使用中の成人患者を対象に、 20ヵ国133施設で第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照試験を実施した。 SGLT2阻害薬併用例は探索的層として登録した。
患者 (合計404例 : 主要解析層340例、 SGLT2阻害薬併用層 : 64例) は以下の2群に1:1で無作為化され、 各試験薬を132週間投与された後、 136週まで追跡された。
主要副次評価項目は136週時のeGFR変化量*とした。
主要解析層では、 136週時のeGFR変化量に統計学的に有意な群間差は認められなかった。一方、 治療終了時である132週時点では群間差が認められ、 総eGFRスロープにも有意な差が示された。
136週eGFR変化量
群間差 2.4 (95%CI -0.1~4.8、 p=0.057)
治療終了時 (132週) の群間差
総eGFRスロープ差
なお、 SGLT2併用層でも、 136週eGFR差9.1 (95%CI 3.0~15.2) と効果が認められた。
治療下での有害事象は両群で同程度であり、 新たな安全性シグナルはなかった。
主要解析層において、 体液貯留はatrasentan群で24/169例 (14%)、 プラセボ群で20/170例 (12%) であった。
著者らは、 「atrasentanは蛋白尿を減少させ、 2.5年後の腎機能を保持した。 この効果はSGLT2阻害薬併用有無にかかわらず認められ、 忍容性も良好であった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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