海外ジャーナルクラブ
1ヶ月前

Rockstrohらは、 未治療のHIV-1感染症の成人患者を対象に、 日本で承認された1日1回1錠投与のイドビンソ®配合錠 (ドラビリン100mg/イスラトラビル0.25mg) について、 ビクテグラビル50mg・エムトリシタビン200mg・テノホビル アラフェナミド25mgの3剤配合錠 (BIC/FTC/TAF) と有効性および安全性を比較する無作為化比較試験MK-8591A-053を実施した。 その結果、 48週時のウイルス学的抑制において、 イドビンソ®配合錠のBIC/FTC/TAFに対する非劣性が示された。 試験結果はLancet HIVに発表された。
男性間性交渉者 (MSM) や注射薬使用者など、 HIV感染リスクの高い集団に関する情報は収集されていませんでした。
【世界初】ファーストインクラスの抗HIV薬 「イドビンソ®」 承認
本試験は、 抗HIV治療歴のないHIV-1感染症の成人患者を対象に、 日本で承認された1日1回1錠投与のイドビンソ®配合錠 (ドラビリン100mg/イスラトラビル0.25mg) について、 BIC/FTC/TAFと比較し、 有効性と安全性を評価する目的で実施された。
MK-8591A-053は、 20カ国116施設で実施されている第Ⅲ相・無作為化・二重盲検・実薬対照の非劣性試験である。
対象は、 HIV-1 RNAが500 copies/mL以上で、 HIV-1に対する治療歴が一度もない18歳以上の成人だった。 スクリーニング時のHIV-1 RNAウイルス量とCD4細胞数で層別化のうえ、 以下の2群に1:1で無作為に割り付けた。 いずれも1日1回経口投与した。
主要評価項目は48週時にHIV-1 RNAが50 copies/mL未満となった参加者の割合とした (FDA snapshot法)*。 安全性は治験薬を1回以上投与された全参加者を解析対象とした。
2023年3月8日~2024年10月11日に756例が適格性のスクリーニングを受け、 イドビンソ®配合錠群269例、 BIC/FTC/TAF群267例に治験薬が投与された。
ベースラインの年齢中央値は32歳 (IQR 26-40) で、 134例 (25%) が出生時に女性と割り当てられていた。 また、 92例 (17%) がCD4数200 cells/μL未満、 197例 (37%) がHIV-1 RNA 100,000 copies/mL超、 314例 (59%) がベースライン時に耐性関連変異を有していた。
48週時にHIV-1 RNAが50 copies/mL未満となった参加者は、 イドビンソ®配合錠群で269例中247例 (91.8%)、 BIC/FTC/TAF群で267例中242例 (90.6%) だった。 推定差は1.2% (95%CI -3.7-6.2) であり、 イドビンソ®配合錠のBIC/FTC/TAFに対する非劣性が示された。
CD4数の平均増加量は、 イドビンソ®配合錠群で218 cells/μL、 BIC/FTC/TAF群で226 cells/μLだった (推定差-6.8, 95%CI -35.8-22.2)。
治療前のHIV-1 RNAが100万copies/mL超かつCD4数200 cells/μL未満であった参加者のうち、 イドビンソ®配合錠群の2例とBIC/FTC/TAF群の1例が治療中に耐性変異を獲得した。 表現型薬剤感受性試験では、 イドビンソ®配合錠が投与された2例でドラビリンへの耐性が認められた。
治療関連有害事象は、 イドビンソ®配合錠群で269例中38例 (14%)、 BIC/FTC/TAF群で267例中48例 (18%) に認められた。
主な治療関連有害事象は、 イドビンソ®配合錠群では体重増加 (7例, 3%)、 頭痛 (6例, 2%)、 浮動性めまい (5例, 2%) であり、 BIC/FTC/TAF群では体重増加 (9例, 3%)、 頭痛 (9例, 3%)、 推算糸球体濾過量 (eGFR) の低下 (8例, 3%) だった。
著者らは、 ドラビリン100mg/イスラトラビル0.25mgの1日1回投与は、 HIV-1感染症の初回治療においてBIC/FTC/TAFと同程度の有効性および安全性を示し、 インテグラーゼ阻害薬 (INSTI) を含まない治療選択肢となり得ると報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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