確定申告の緊急連載｢医師による医師のための確定申告｣｡ 6 回目のテーマは ｢外勤がバレない確定申告とは？｣ です｡

※本記事は執筆者の個人的な意見です｡ 税制に関してはグレーな部分も多いため､ 詳細は税務署や税理士にご確認ください｡

裏バイトがバレない確定申告とは？

非公式の外勤で小銭を稼いでいる先生もいると思います｡ 裏外勤が病院にバレる原因としては ｢自分で周囲に話してしまったのが漏れる｣ ｢住民税からバレる｣ の2通りがあります｡

皆さんの給与明細を見ると､ 社会人2年目以降だと住民税が引かれています｡ これを特別徴収といって､ 前年度の収入に応じた住民税が分割して引かれるシステムになっています｡ そのため､ 病院からの収入に対して住民税があまりに高いと ｢怪しいな｣ と思われてしまう可能性があります｡ 医師は外勤の時給がいいため､ 特に目立ちやすいですね｡

これを未然に防ぐ方法が ｢普通徴収｣ です｡ これは､ 年4回(6月､ 8月､ 10月､ 1月)の納付通知書により､ 自分で住民税を納税する方法です｡ 自分で納付するから病院にバレずに済むわけです｡ このためには､ 確定申告の際に普通徴収を選択し､ 自治体に承認される必要があります｡

普通徴収のやり方とは？

国税庁の確定申告書等作成コーナーで必要な項目を入力していくと､ 最後の方に ｢住民税等入力｣ というタグに来ます｡ その際､ 【下図】の ｢住民税･事業税に関する事項｣ を選択します｡ 一見､ 選択できるボタンと分からないので､ 知らないとなかなか選択できません｡

このボタンを押すと､ 【下図】のページに遷移します｡ ここで ｢自分で納付｣ とすると､ 普通徴収が選択できます｡ このほか該当する部分がなければ､ 一番下の ｢入力終了 (次へ) ｣ を選択します｡

なお､ eTaxを用いず自分で印刷して提出したいという方は､ 印刷して出てきた確定申告書A,Bとも　第二表の下に次のような項目があるため､ ここに直接〇を書きます【下図】｡

年々厳しくなる普通徴収

ここで注意したいのは､ 普通徴収だと納付忘れのリスクがある点と､ そもそも普通徴収が認められなくなってきている点です｡ 一昔前までは先述した確定申告で簡単に普通徴収にできましたが､ 地方自治体が特別徴収を徹底するようになってきているのです｡

最近は【上図】に当てはまらなければ､ 普通徴収で申請しても勝手に特別徴収にされているようです｡ 大学病院勤務で給与が安すぎる場合や､ 外勤専門医であれば普通徴収にできますが､ 一般の勤務医が身バレしたくないからという理由で普通徴収にしようとしても､ 否定される可能性が高いです｡

今まで普通徴収にできていた人も､ 自動的に特別徴収にされた事例もあります｡ ただ､ どれだけ特別徴収を徹底しているかは自治体でばらつきがあるようなので､ 一度トライしてもいいかもしれません｡

まとめ

いかがでしたでしょうか｡ 今回のTake Home Messageは

• 住民税で裏バイトがばれないためには､ 普通徴税を選択しよう
• ただし､ 普通徴税は年々厳しくなってきている

となります｡

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