新薬承認情報
8ヶ月前
大塚製薬は3月29日、 同社と国立がん研究センターが共同設計し、 同センター、 九州大学、 京都大学、 名古屋医療センター、 東京大学医科学研究所附属先端医療研究センター、 慶應義塾大学との共同研究コンソーシアムにて開発を進めてきた造血器腫瘍遺伝子パネル検査について、 国内での製造販売承認申請を行ったと発表した。
本邦では2023年6月にゲノム医療推進法が成立して以降、 ゲノム情報を利活用した個別化医療が推進されており、 固形癌を対象にした遺伝子パネル検査は既に保険適用されている。 しかし造血器腫瘍においては、 現在でも保険下での癌ゲノム医療が実施されていない。
こうした状況に鑑み、 同コンソーシアムでは、 日本血液学会の 「造血器腫瘍ゲノム検査ガイドライン」 に基づいた造血器腫瘍遺伝子パネル検査の開発に取り組んできたという。 同検査は厚生労働省から先駆け審査指定制度の対象品目に指定されており、 承認されれば、 国内初の造血器腫瘍を対象とした癌遺伝子パネル検査となる。
同検査は造血器腫瘍に関連する遺伝子異常を検出することで、 急性骨髄性白血病 (AML)、 骨髄異形成症候群 (MDS)、 骨髄増殖性腫瘍 (MPN)、 急性リンパ性白血病 (ALL)、 悪性リンパ腫などほぼ全ての造血器腫瘍と関連疾患に対し、 診断、 治療法の選択、 および予後予測が可能になることが期待される。 また、 遺伝子異常が異なる小児と成人のどちらにも使用できる見込みである。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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