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29日前

【海外論文】アルコール性肝硬変、 骨折リスクや骨折後死亡率の高さと関係


Westerらは, スウェーデンにおける全国規模の人口ベースコホート研究で, アルコール性肝硬変患者の骨折リスクを検討した. その結果, アルコール性肝硬変が骨折率の増加, 骨折リスクの高さ, 骨折後の死亡率の高さと関連していることが明らかとなった. 本研究は, Clin Gastroenterol Hepatol誌において発表された. 

📘原著論文

Wester A, et al, Risk of Fractures and Subsequent Mortality in Alcohol-Related Cirrhosis: A Nationwide Population-Based Cohort Study. Clin Gastroenterol Hepatol. 2022 Jul 8;S1542-3565(22)00605-X.PMID: 35811047

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

アルコール性肝硬変患者が対象とは言え, 「骨折」 がアウトカムになっている研究が消化器系の雑誌に掲載されている点が興味深いです. もちろん臨床的意義が必要なのですが, この研究手法は鋳型のようなものでどの領域にも応用可能です.



背景

アルコール性肝硬変は骨折リスクの増加と関連しているが, 全国的に定量化されたり, 肝硬変でない対照群と比較されたりすることはほとんどなかった.

研究デザイン

  • Swedish National Patient Registryに登録されたアルコール関連肝硬変患者25,090人をSwedish Total Population Registryの239,458人の対照被験者と性, 年齢, 市町村をマッチさせた.
  • 骨折の発生率と骨折後の死亡率を調査するためにCox回帰モデルを当てはめた.
  • 競合リスク (死亡または肝移植) を考慮しながら, 骨折の累積発生率を算出した.

研究結果

  • 1,000人年当たりの骨折発生率はアルコール性肝硬変患者の方が対照群より高かった.

38.7vs13.3 (aHR 3.8, 95%CI 3.6-3.9)

  • 骨折の累積発生率は最初の 19 年間で増加し, 5 年リスクはアルコール性肝硬変患者9.6%, 対照群4.5%であった.
  • アルコール性肝硬変患者では, 30日後 (aHR 1.6, 95%CI 1.4-1.8) および1年後 (aHR 1.8, 95%CI 1.7-2.0) において骨折後の死亡率が高かった.

結論

アルコール性肝硬変は, 骨折率の増加, 骨折リスクの高さ, 骨折後の死亡率の高さと関連している. この集団における修正可能な骨折の危険因子を減らすための予防的介入が正当化される.

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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