海外ジャーナルクラブ
1ヶ月前

Shaabanらは、 転移性トリプルネガティブ乳癌 (mTNBC) およびホルモン受容体陽性/HER2陰性転移性乳癌 (HR+/HER2–mBC) 患者に対する3次治療として、 抗TROP-2抗体薬物複合体サシツズマブ ゴビテカン (SG) のリアルワールドにおける使用実態および生存アウトカムをフランスの国民健康データシステム (National Health Data System) を用いた後ろ向きコホート研究で評価した。 その結果、 mTNBCおよびHR+/HER2–mBCにおける全生存期間 (OS) 中央値はそれぞれ11ヵ月、 11.4ヵ月であり、 予後不良因子として入院中のSG開始および肝・消化管転移などが同定された。 本研究はBr J Cancer誌において発表された。
ECOG PSはデータベースに直接含まれていないため、 初回治療が入院下で開始されたかどうかを代理指標として全身状態を推定したことをlimitationとして挙げています。
SGは、 フランスにおいて、mTNBCおよびHR+/HER2–mBCに対する3次治療として早期アクセスが認められた。
そこでリアルワールドデータ (RWD) を用いた後ろ向きコホート研究で、 同対象に対するSGの使用実態および生存アウトカムを評価した。
フランスのNational Health Data Systemを用いて、 2021年7月1日~2023年12月31日にSGを開始した全患者3,653例 (mTNBC 2,527例、 HR+/HER2–mBC 1,126例) を対象として人口統計学的特性、 併存疾患、 前治療歴を記録し、 2024年6月30日まで追跡した。
OSおよび治療中止までの期間 (TTD) はKaplan–Meier法により推定し、 多変量Cox比例ハザードモデルによりOSの予後因子を同定した。
対象となったmTNBCおよびHR+/HER2–mBC患者の年齢中央値はそれぞれ58歳、 61.5歳であった。
OS中央値は、 mTNBC患者が11.0ヵ月 (95%CI 10.4-11.7ヵ月)、 HR+/HER2–mBC患者が11.4ヵ月 (同10.7-12.4ヵ月) であった。
1年OS率はそれぞれ47%、 48%であり、 TTD中央値は4.3ヵ月、 3.5ヵ月であった。
OS低下は、 入院中のSG開始および肝・消化管転移と独立して関連していた。
mTNBCでは、 さらに脳転移、 呼吸器疾患、 喫煙関連の入院、 複数の転移部位、 前治療歴が予後因子として同定された。
著者らは 「本研究は、 SGの臨床的意義を示すとともに、 臨床試験で示された有効性を実臨床の転帰に反映させることの難しさを浮き彫りにし、 より広範な集団において忍容性を検討する必要性を支持している」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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