海外ジャーナルクラブ
10ヶ月前

Zhouらは、 切除不能肝細胞癌の1次治療に用いるマルチチロシンキナーゼ阻害薬anlotinib+抗PD-1抗体penpulimab併用療法の有効性および安全性を第III相多施設共同非盲検無作為化比較試験APOLLOで検討した。 その結果、 anlotinib+penpulimabのOSと無増悪生存期間 (PFS) は、 ソラフェニブ療法と比べて有意に延長し、 死亡リスクは31%低減した。 試験結果はLancet Oncol誌に発表された。
差が出にくい2 : 1の割り付けですが、 まったく関係なく圧倒的な有意差を示しています。 中国人のみが対象となっている点がlimitationです。
免疫療法の併用により進行肝細胞癌 (HCC) の治療に革命がもたらされたが、 そのすべてでOSが有意に延長するわけではなく、 有効性を示す新たな治療が求められている。
anlotinib+penpulimab併用療法は、 第II相試験で有望な有効性と安全性が示されている。今回、 切除不能肝細胞癌の1次治療にanlotinib+penpulimab併用療法を用いた場合、 ソラフェニブ療法と比べて生存期間が改善するかどうかを第III相試験APOLLOで検討した。
中国の79施設で、 18~75歳で全身療法歴がなくECOG PSが0または1の切除不能HCC患者649例が以下の2群に2 : 1の割合で割り付けられた。
無作為化は固定ブロックサイズ3のブロック無作為化により中央で実施され、 大血管浸潤または肝外転移の有無、 AFP値、 ECOG PSにより層別化された。 性別と人種 (中国人またはその他) は自己申告とした。
主要評価項目は、 盲検下独立中央判定によるPFSおよびintention-to-treat (ITT) 集団のOSであった。
安全性は、 試験薬を1回以上投与され、 安全性評価が1回以上記録された全参加者を対象に評価した。
今回の報告では、 PFSの最終解析結果とOSの第2回中間解析結果が示された。 この試験の追跡調査は継続中である。
649例中551例 (85%) が男性、 98例 (15%) が女性であった。 全患者が中国人であり、 年齢中央値は57歳 (IQR 50-65歳) であった。
PFSの最終解析 (2023年6月5日) で、 ITT集団は636例 (anlotinib+penpulimab群 424例、 ソラフェニブ群 212例) であり、 追跡期間中央値はanlotinib+penpulimab群で6.2ヵ月 (IQR 5.5-7.5ヵ月)、 ソラフェニブ群で4.2ヵ月 (IQR 2.9-7.1ヵ月) だった。
OSの第2回中間解析 (2024年1月29日) では、 ITT集団は649例 (anlotinib+penpulimab群 433例、 ソラフェニブ群 216例) であり、 追跡期間中央値はそれぞれ15.3ヵ月 (IQR 14.3-17.3ヵ月)、 14.5ヵ月 (IQR 11.5-17.0ヵ月) であった。
主要評価項目であるPFS中央値では、 anlotinib+penpulimab群がソラフェニブ群と比べて有意な延長を示した (6.9ヵ月 [95%CI 5.8-8.0ヵ月] vs 2.8ヵ月 [95%CI 2.7-4.1ヵ月]、 HR 0.52 [95%CI 0.41-0.66]、 p<0.0001)。
OS中央値についても、 anlotinib+penpulimab併用群で有意な延長が示された (16.5ヵ月 [95%CI 14.7-19.0ヵ月] vs 13.2ヵ月 [95%CI 9.7-16.9ヵ月]、 HR 0.69 [95%CI 0.55-0.87]、 p=0.0014)。
Grade 3以上の治療関連有害事象 (TRAE) で最も多かったのは、 高血圧 (anlotinib+penpulimab群17% vs ソラフェニブ群10%) と血小板数減少 (9% vs 6%) であった。 重篤なTRAEはそれぞれ21%、 9%に発現した。
治療関連死亡は、 anlotinib+penpulimab群の1例 (上部消化管出血1例)、 ソラフェニブ群の2例 (肝不全1例、 原因不明1例) が報告された。
著者らは 「切除不能HCCで、 anlotinib+penpulimab併用療法はソラフェニブ療法と比べてPFSおよびOSを有意に延長し、 新たな1次治療となる可能性を示した。 この結果は、 世界の他の地域でも検証が必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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