寄稿ライター
2ヶ月前
少子化の影響で 「大学全入時代」 を迎え、 大学を選びさえしなければ誰でも現役で大学生になれます。 ただ、 医学部は例外で、 国公立大も私立大も難化しています。 一昔前とは状況が大きく変わっているのです。
今回は、 医系専門予備校メディカルラボの山本雄三・情報研究所所長が最新事情を解説します。
1990年代ごろまでは、 成績が良い学生は、 東大や京大を目指すケースが多かったです。 医学部は一部の私立大学を除き、 圧倒的に国公立大学が難しい傾向にあり、 河合塾のデータでは、 1990年当時のボーダーライン偏差値 (合否確率が50%となる目安の偏差値) が50前後の私立大も複数存在していました。
しかし、 バブル崩壊後は徐々に難化。 現在では私立大学でも高い偏差値が必要です。 2024年度入試の予想難易度は以下の通りです。 先生の母校の難易度はいかがでしょうか。
なお、防衛医科大学校は国公立大学・私立大学に含まれないため、 上記ランキングに記載しておりませんが、 ボーダーライン偏差値(2次)は67.5 (一般枠) です。
日本の低成長や年功序列・終身雇用の崩壊などを背景に、 東大・京大を卒業して大企業に就職しても、 将来が約束されないことは周知の事実に。 一方、 医師は一生涯を通して社会貢献ができ、 経済的にも豊かな生活を送れると考えた受験生が増加したことが、 医学部人気を確かにしたといえるでしょう。
昭和の時代は、 女子が医療職に就く場合、 薬剤師や看護師の割合が高い傾向にありました。 しかし、 女性の社会進出が進み、 医学部進学を目指す女子が増加。 2018年に発覚した医学部を巡る不正入試問題では、 女子の医学部進学にスポットが当たりました。
これらの動きは、 医学部人気の高まりと難化に拍車をかけることになりました。 メディカルラボにおける入校生の男女比もほぼ50:50となっています。
新型コロナウイルスの感染拡大も、 医学部人気に影響を与えました。 コロナ禍で奮闘する医師の姿が連日のようにニュースで流れ、 医師を目指す若い世代が増えたと考えられます。 「大学入試改革」 の影響でボランティア活動に取り組む学生も増えており、 これらのことから医学部人気は今後も続くと考えられるでしょう。
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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