【JAMA Neurol】薬剤抵抗性焦点てんかん、 新規ASM比較でセノバメートが優位
著者

海外ジャーナルクラブ

1ヶ月前

【JAMA Neurol】薬剤抵抗性焦点てんかん、 新規ASM比較でセノバメートが優位

【JAMA Neurol】薬剤抵抗性焦点てんかん、 新規ASM比較でセノバメートが優位
Cerulli Irelliらは、 薬剤抵抗性焦点てんかんを有する成人患者を対象に、 抗てんかん発作薬 (ASM) であるブリーバラセタム、 セノバメート*、 ラコサミド、 ペランパネルの有効性および安全性を後ろ向き実臨床医療記録レビュー研究4件の統合解析で比較評価した。 その結果、 セノバメートは他のASMと比べて優れた長期有効性を示した一方で、 有害事象 (AE) 発現率は最も高かった。 本研究はJAMA Neurol誌において発表された。
*国内未承認 (2025年9月に承認申請)

📘原著論文

Comparative Effectiveness of Brivaracetam, Cenobamate, Lacosamide, and Perampanel in Focal Epilepsy. JAMA Neurol. 2026 Feb 9:e255625. Online ahead of print. PMID: 41661607

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

セノバメートに関しては、 難治性てんかん患者や早期アクセスプログラムに参加していた専門施設で処方されることが多かったため、 選択バイアスの存在も否定できないとの記載がなされています。

関連コンテンツ

📖新規焦点てんかん患者へのASM、 多くで発作消失に1年以上

JAMA Neurol. 2025 Oct 1;82(10):1022-1030.

🔢ACDスコア

てんかん重積状態後の予後予測

背景

ASM間を直接比較したエビデンスは限定的

薬剤抵抗性焦点てんかんにおける治療選択は、 新規ASM間を直接比較したエビデンスが限られているため、 依然として経験的判断に依存している。 実臨床データは、 多様な集団における長期的な有効性および安全性に関する知見を提供することで、 無作為化比較試験を補完し得る。

研究デザイン

後ろ向き実臨床医療記録レビュー研究4件の統合解析でASM4剤を比較

4件の後ろ向き実臨床医療記録レビュー研究 (2017年1月~2024年1月) の統合解析で、 てんかんセンター71施設の薬剤抵抗性焦点てんかん*を有する成人患者1,949例を対象に、 追加療法としてブリーバラセタム、 セノバメート、 ラコサミド、 ペランパネルの有効性および安全性を比較評価した。

主要評価項目は6ヵ月時の奏効率 (ベースラインから50%以上の発作頻度減少) であり、 副次評価項目は12ヵ月時の奏効率、 発作消失 (6ヵ月時点で3ヵ月以上、 12ヵ月時点で6ヵ月以上)、 12ヵ月時のASM継続率などであった。 安全性はAE発現率で評価した。

治療成績の比較には、 セノバメートを基準ASMとして、 人口統計学的・臨床的共変量で調整した一般化線形混合モデルを用いた。

*国際てんかん連盟の定義に基づく

結果

セノバメートが他のASMを有意に上回る6ヵ月時奏効率

2,386件のASM処方がスクリーニングされ、 1,949例の患者に由来する1,993件の処方 (女性 1036例 [53.2%]) が選択基準を満たし、 統合解析に含まれた。 ASM処方時の年齢中央値は42歳 (四分位範囲 29-55歳) であった。

処方の内訳は、 ブリーバラセタムが953件(47.8%) と最多で、 次いでペランパネル607件 (30.5%)、 ラコサミド241件 (12.1%)、 セノバメート192件 (9.6%) であった。

人口統計学的・臨床的共変量で調整した一般化線形混合モデルによる解析の結果、 セノバメートは、 ブリーバラセタム (オッズ比 [OR] 0.18 [95%CI 0.12-0.28]、 p<0.001)、 ペランパネル (OR 0.26 [95%CI 0.16-0.42]、 p<0.001)、 ラコサミド (OR 0.29 [95%CI 0.17-0.49]、 p<0.001) と比べて6ヵ月時で50%以上の奏効を示すオッズが有意に高かった。

12ヵ月時の奏効率・発作消失率でも他のASMを上回る結果

12ヵ月時における副次評価項目でも一貫した結果が示され、 セノバメートは50%以上の奏効率および発作消失率の双方で他のASMを上回った。

セノバメートはAE最多も治療継続率は良好

AE発現率はセノバメートが57.8%と最も高く、 ラコサミドが14.8%と最も低かった。

12ヵ月時の治療継続率において、 セノバメートはブリーバラセタム (OR 0.43 [95%CI 0.26-0.69]、 p<0.001) およびペランパネル (OR 0.56 [95%CI 0.32-0.99]、 p=0.047) と比べて有意に高かったものの、 ラコサミドと有意差は認められなかった (OR 0.81 [95%CI 0.410-1.59]、 p=0.53)。

結論

セノバメートは長期有効性が他より良好も、 安全性の考慮が必要

著者らは 「本研究の結果は、 大規模な実臨床下で、 薬剤抵抗性焦点てんかんを有する成人患者に対して、 セノバメートがブリーバラセタム、 ラコサミド、 ペランパネルと比べて優れた長期有効性を示す可能性を示唆している。 一方でAEリスクの増加については、 臨床上の意思決定において慎重に考慮する必要がある」 と報告している。


※X (旧Twitter) の利用規約に基づき、 サブライセンスが認められている埋め込み形式でポストを紹介しています。 掲載停止のご希望がある場合は、 XのHOKUTO公式アカウント (@HOKUTOmed) までDMでご連絡をお願いします。

ポストのGif画像
【JAMA Neurol】薬剤抵抗性焦点てんかん、 新規ASM比較でセノバメートが優位の全コンテンツは、医師会員限定でアプリからご利用いただけます*。
*一部のコンテンツは非医師会員もご利用いただけます
臨床支援アプリHOKUTOをダウンロードしてご覧ください。
今すぐ無料ダウンロード!
こちらの記事の監修医師
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
QRコードから
アプリを
ダウンロード!
【JAMA Neurol】薬剤抵抗性焦点てんかん、 新規ASM比較でセノバメートが優位