海外ジャーナルクラブ
1年前
Leeらは、 小児、 青年、 若年世代癌患者 (children, adolescent, and young adult patients with cancer:CYAC) の抑うつ、 不安、 精神障害、 および自殺のリスク、 重症度、 危険因子について系統的レビューおよびメタ解析で検討。 その結果、 CYACは、 生存後長期にわたって持続的な心理的負担を経験する可能性が示唆された。 本研究はJAMA Pediatr誌において発表された。
評価ポイントやツールが大きく異なるため、 強い結論には至れませんが、 小児、 青年、 若年世代癌患者の心理的負担をシステマティックレビュー・メタアナリシスで評価したことの価値が大きいです。
CYACにおいては、 癌の診断および治療による心理的負担が持続する可能性がある。 これらを早期に発見し管理することで、 長期的な心理的負担や自殺を予防できる可能性がある。
CYACおよび癌以外の比較対象群におけるうつ病、 不安障害、 精神病性障害、 自殺死亡のリスクおよび/または重症度を測定した論文を基に系統的レビューおよびメタ解析
CYAC世代の癌患者は、 背景をマッチさせた対照者や兄弟姉妹と比べて、 以下の項目の生涯リスクが高かった。
全体の自殺死亡率に有意な増加は認められなかった。
不安の平均重症度は治療中の患者において高かった。
CYAC世代の癌患者は、 生存後も継続的な心理的負担を経験する可能性が示唆された。 心理的な併存疾患の早期発見と対応、 予防努力、 精神腫瘍学的介入が推奨される。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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