HOKUTO編集部
1年前
ホルモン感受性の転移性前立腺癌患者において、 アンドロゲン除去療法 (ADT) とドセタキセル (DTX) 併用療法の効果を、 ADT単独療法を対照に検証した第Ⅲ相比較試験CHAARTEDの結果より、 高腫瘍量の患者における全生存期間 (OS) に対する有益性が示された。
▼中間解析結果
▼追跡結果
ホルモン感受性の転移性前立腺癌患者
921例を以下の2群に1:1で割り付けた。
高腫瘍量 (内蔵転移および/または4個以上の骨転移があり、 少なくとも1つの転移組織は椎体および骨盤以外にあるもの) と低腫瘍量に分類
主要評価項目
副次評価項目
両群で同様であった。
全患者
HR 0.72 (95%CI 0.59-0.89)、 p=0.0018
高腫瘍量患者
HR 0.63 (95%CI 0.50-0.79)、 p<0.001
低腫瘍量患者
HR 1.04 (95%CI 0.70-1.55)、 p=0.86
p<0.001
p<0.001
全患者
HR 0.61 (95%CI 0.52-0.73)、 p<0.001
高腫瘍量患者
HR 0.58 (95%CI 0.47-0.71)、 p<0.001
低腫瘍量患者
HR 0.70 (95%CI 0.50-0.96)、 p=0.03
全患者
HR 0.62 (95%CI 0.51-0.75)、 p<0.001
高腫瘍量患者
HR 0.53 (95%CI 0.42-0.67)、 p<0.001
低腫瘍量患者
HR 0.86 (95%CI 0.60-1.25)、 p=0.43
ADT+ドセタキセル群では、 Grade3-4のアレルギー反応が約2%、 Grade3の疲労が4%にみられ、 Grade3の下痢、 口内炎、 運動神経障害、 感覚神経障害がそれぞれ1%以下の割合でみられた。 また約6%で好中球減少性発熱がみられた。
ホルモン感受性の転移性前立腺癌患者において、 ADT+ドセタキセル群は、 ADT単独群と比較し、 高腫瘍量の患者でOSを有意に延長したが、 低腫瘍量の患者ではOSに対する有用性は認められなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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