海外ジャーナルクラブ
1年前
Sperlingらは、 前臨床期アルツハイマー病の患者を対象に、 抗アミロイドβモノクローナル抗体solanezumabの有効性を第Ⅲ相試験で検討。 その結果、 solanezumabはプラセボと比較し、 認知機能の低下を抑制しなかった。 本研究はNEJM誌において発表された。
Lecanemabの臨床試験結果とその後の承認の流れでマーケットが過剰な反応をしています。 本研究成果を含めて、 アルツハイマー病に対する治療薬の臨床試験結果はアカデミアの側面だけではなく、 マーケットの側面から今後も注目されます。
アルツハイマー病の各段階におけるさまざまな形態のアミロイドを標的とするモノクローナル抗体の試験が行われているが、 必ずしも一致する結果とはなっていない。
clinical dementia rating (CDR) のスコアが0で、 mini-mental state examination (MMSE) のスコアが 25 以上、かつ ¹⁸F-フロルベタピルPETで脳内のアミロイド量が増加していた65~85歳の前臨床期のアルツハイマー病患者
患者を以下の群に1:1の割合で割り付けた
240週における前臨床期アルツハイマー病認知機能複合評価指標 (preclinical alzheimer cognitive composite:PACC) スコアの変化量
240週時点のPACCスコア変化
差 -0.30、 95%CI -0.82-0.22、 P=0.26
各群とも1%未満であった。
前臨床期のアルツハイマー病患者において、 solanezumabは、 240週間の投与期間中、 プラセボと比較して認知機能の低下を抑制しなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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