海外ジャーナルクラブ
2年前
Sweeneyらは、 転移性ホルモン感受性前立腺癌 (mHSPC) 患者を対象に、 標準治療+エンザルタミド併用と標準治療+非ステロイド性抗アンドロゲン薬 (NSAA) 併用の全生存期間 (OS) への影響を非盲検第Ⅲ相ランダム化比較試験ENZAMETで比較検証。 その結果、 標準治療+エンザルタミドの併用によりmHSPC患者のOSが改善することが明らかとなった。 本研究はLancet Oncol誌において発表された。
第一印象で気になったのがサンプルサイズの設定です。 片群560ほどで10%ほどの差で、 少しサンプルサイズが大きめという印象でした。 Methodを確認すると、 当初のほぼ予定通りとのことで全く問題なしです。
既報のENZAMET試験の中間解析では、 テストステロン抑制とエンザルタミドまたは標準的なNSAA併用の効果が評価され、 エンザルタミドによる早期のOS向上が示された。
mHSPCを有し、 ECOG PSが0~2の男性患者 (18歳以上)。
患者は以下の群に無作為に割り付けられた。
OS
中央値68カ月の追跡の結果、 OS中央値には到達しなかった (HR 0.70、 95%CI 0.58-0.84、 P<0.0001)。 しかし5年OSはエンザルタミド群のほうが対照群に比し改善した。
5年OS
エンザルタミドによるOS改善効果は、 事前に定義された予後サブグループおよびドセタキセルの同時使用を予定している場合でも一貫していた。
ドセタキセル使用に伴う発熱性好中球減少症
疲労
高血圧
試験治療に起因する死亡はなかった。
標準治療にエンザルタミドを追加することで、 mHSPC患者のOSが持続的に改善された. 今後、 対象となる患者の治療選択肢として検討する必要がある。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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