【Ann Am Thorac Soc】IPF合併SCLCへのニンテダニブ+化学療法、 安全性と有効性の検証
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海外ジャーナルクラブ

7ヶ月前

【Ann Am Thorac Soc】IPF合併SCLCへのニンテダニブ+化学療法、 安全性と有効性の検証

【Ann Am Thorac Soc】IPF合併SCLCへのニンテダニブ+化学療法、 安全性と有効性の検証
Ikedaらは、 特発性肺線維症 (IPF) 合併小細胞肺癌 (SCLC) 患者を対象に、 チロシンキナーゼ阻害薬ニンテダニブ+化学療法の安全性および有効性について、 第Ⅱ相多施設共同単群試験NEXT-SHIPで検討。 同治療の安全性が期待される結果が示された。 本研究はAnn Am Thorac Socにおいて発表された。

📘原著論文

Nintedanib plus Chemotherapy for Small Cell Lung Cancer with Comorbid Idiopathic Pulmonary Fibrosis. Ann Am Thorac Soc. 2024 Apr;21(4):635-643. PMID: 38364204

👨‍⚕HOKUTO監修医コメント

P2試験なのでしっかりと安全性アウトカムをprimary endpointとして設定し、 その安全性を確かめたことは今後に大きくつながっていくと思われます。

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カルボプラチンAUC投与量計算

Calvert式によるカルボプラチン投与量

CE

カルボプラチン+エトポシド
【Ann Am Thorac Soc】IPF合併SCLCへのニンテダニブ+化学療法、 安全性と有効性の検証

IPF合併SCLC、治療の安全性が課題

IPF合併SCLC患者においては、 化学療法中に致命的な急性増悪 (AE) を発症するリスクがある。

CE+ニンテダニブ投与後のIPF-AE発生率を検証

対象

IPFを合併した切除不能なSCLC患者 : 33例

介入

カルボプラチン+エトポシド (CE) +ニンテダニブ150mgを1日2回投与

主要評価項目

化学療法の最終投与から28日後における特発性肺線維症の急性増悪 (IPF-AE) の発生率

副次評価項目

無増悪生存期間 (PFS)、 全生存期間 (OS)、 客観的奏効率 (ORR)

主要評価項目を達成、 有効性も有望

主要評価項目

IPF-AE発生率 : 3.0%

(90%CI 0.2-13.6%)
p=0.04

副次評価項目

PFS中央値

4.2ヵ月

(95%CI 4.2-5.5ヵ月)

OS中央値

13.4ヵ月

(95%CI 8.1-21.6ヵ月)

ORR

68.8%

(95%CI 50.0-83.9%)

有害事象発現率

Grade3以上の有害事象では好中球減少症 (81.8%) が最も多く、 白血球減少症 (39.4%)、 血小板減少症 (30.3%) と続いた。

安全性を確認

著者らは 「本試験ではIPF-AE発生率に関する主要評価項目を達成し、 カルボプラチン+エトポシド+ニンテダニブ併用療法のIPF合併SCLCに対する有効性について有望な結果を得た」 と述べている。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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