海外ジャーナルクラブ
7ヶ月前
Ikedaらは、 特発性肺線維症 (IPF) 合併小細胞肺癌 (SCLC) 患者を対象に、 チロシンキナーゼ阻害薬ニンテダニブ+化学療法の安全性および有効性について、 第Ⅱ相多施設共同単群試験NEXT-SHIPで検討。 同治療の安全性が期待される結果が示された。 本研究はAnn Am Thorac Socにおいて発表された。
P2試験なのでしっかりと安全性アウトカムをprimary endpointとして設定し、 その安全性を確かめたことは今後に大きくつながっていくと思われます。
IPF合併SCLC患者においては、 化学療法中に致命的な急性増悪 (AE) を発症するリスクがある。
IPFを合併した切除不能なSCLC患者 : 33例
カルボプラチン+エトポシド (CE) +ニンテダニブ150mgを1日2回投与
化学療法の最終投与から28日後における特発性肺線維症の急性増悪 (IPF-AE) の発生率
無増悪生存期間 (PFS)、 全生存期間 (OS)、 客観的奏効率 (ORR)
IPF-AE発生率 : 3.0%
p=0.04
PFS中央値
4.2ヵ月
OS中央値
13.4ヵ月
ORR
68.8%
Grade3以上の有害事象では好中球減少症 (81.8%) が最も多く、 白血球減少症 (39.4%)、 血小板減少症 (30.3%) と続いた。
著者らは 「本試験ではIPF-AE発生率に関する主要評価項目を達成し、 カルボプラチン+エトポシド+ニンテダニブ併用療法のIPF合併SCLCに対する有効性について有望な結果を得た」 と述べている。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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