海外ジャーナルクラブ
7日前

Klausenらは、 GLP-1受容体作動薬セマグルチド週1回投与のアルコール使用障害への有効性を検証するために、 アルコール使用障害および肥満を併存する患者を対象としたプラセボ対照・無作為化比較試験を実施した。 その結果、 26週後の大量飲酒日数の割合は、 セマグルチド群で41.1%㌽減少し、 プラセボ群 (26.4%㌽減) に比べて有意な減少を認めた。 有害事象はセマグルチド群でより高頻度であったものの、 軽度から中等度の消化器症状が主であった。 試験結果はLancet誌に発表された。
BMI 30kg/m²以上を組み入れ基準としていたため、 結果をアルコール使用障害患者全体へ一般化するには限界があります。
アルコール使用障害は、 世界の年間死亡の5%を占めており、 新たな治療介入が喫緊の課題である。 前臨床研究および初期のヒト研究では、 GLP-1受容体作動薬セマグルチドが飲酒量を減少させる可能性が示されている。
本研究では、 治療を希望するアルコール使用障害および肥満を併存する患者を対象に、 週1回投与セマグルチドの有効性を評価した。
本研究は、 26週間の単施設・二重盲検・プラセボ対照・無作為化比較試験である。 中等度から重度のアルコール使用障害および肥満を併存し、 治療を希望する参加者を、 認知行動療法に加えて、 週1回セマグルチド2.4mg皮下注群またはプラセボ群に1:1で割り付けた。
主要評価項目は、 26週後の大量飲酒日数の減少とし、 安全性も評価した。
108例が無作為化された (セマグルチド群 : 54例、 プラセボ群 : 54例)。 全体で88例 (81%) が全介入を完了した。
セマグルチド群では、 プラセボ群に比べて大量飲酒日数を有意に減少させ、 複数の副次的なアルコール関連アウトカムおよび身体的アウトカムにも効果を示した。
大量飲酒日数
(95%CI -48.7~-33.5%㌽)
(95%CI -34.1~-18.6%㌽)
推定差-13.7%㌽
(95%CI -22.0~-5.4%㌽、 p=0.0015)
有害事象は軽度から中等度の消化器症状が主であり、 セマグルチド群でより高頻度であった。
著者らは、 「セマグルチドは、 肥満およびアルコール使用障害を有する患者に強固な治療効果を示した。 この結果により、 GLP-1受容体作動薬がアルコール使用障害への新たな治療となり得ることが示唆された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。