海外ジャーナルクラブ
1年前
Ciardielloらは、 手術不能な局所進行または転移性進行胃癌の患者を対象に、 PARP阻害薬pamiparibによる維持療法の有効性と安全性を国際共同第Ⅱ相二重盲検ランダム化比較試験PARALLEL-30で検討。 その結果、 pamiparibの有効性に関する統計的有意差は確認できなかったものの、 治療中止はほとんどなく、 忍容性は良好であることが明らかになった。 本研究はCancer Med誌において発表された。
対象患者が集まらなかったために第Ⅲ相試験から第Ⅱ相試験に変更したとtextには記載されています。 安全性は担保されましたが、 OSの結果を見ても効果の証明は厳しい結果が予想されます。
胃癌は、 相同組換えDNA修復経路に変異を持つ遺伝子が一般的で、 PARP阻害薬pamiparib (BGB-290) に対する感受性を高める可能性がある。
プラチナ製剤ベースの一次化学療法に反応した手術不能な局所進行または転移性胃癌患者
患者を以下の2群に割り付け。
無増悪生存期間 (PFS)
全生存期間 (OS) および安全性
PFS中央値はpamiparibが数値的に長かったが、 統計的有意差には至らなかった。
pamiparib 群で11.3% (8例)、 プラセボ群で3.1% (2例) の患者が、 治療中止に至る1回以上の治療関連有害事象を経験した。
pamiparib維持療法は、 PFSにおいてプラセボに対する優越性の統計的有意性を満たさなかったが、 治療中止はほとんどなく、 忍容性は良好であり、 予期せぬ安全シグナルは確認されなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。