海外ジャーナルクラブ
14日前

Bernstein-Molhoらは、 40歳以下でHER2陰性早期乳癌と診断されたBRCA1/BRCA2病的バリアント保有者 (BRCA保有者) を対象に、 術前・術後補助化学療法のレジメンと生存アウトカムの関連を国際多施設共同・後ろ向きコホート研究BRCA BCY Collaborationで検討した。 その結果、 多変量調整後の無病生存期間 (DFS) および全生存期間 (OS) は、 アントラサイクリン系薬 + タキサン系薬、 アントラサイクリン系薬 (タキサン系薬の併用なし)、 非アントラサイクリン系薬の各レジメン間に有意差は認められなかった。 研究結果はEur J Cancer誌に発表された。
登録期間が2000~20年の20年間に及び、 画像診断、 病理診断、 手術、 放射線治療、 支持療法などの進歩による時代効果の影響を受けています。 さらに、 現在用いられているPARP阻害薬や免疫チェックポイント阻害薬はほとんど使用されておらず、 現在の診療への直接的な一般化には限界があります。
【JAMA Surg】BRCA変異例への両側リスク低減乳房切除、 死亡率を大幅減
胚細胞系列BRCA1/BRCA2病的バリアント保有者 (BRCA保有者) の早期乳癌において、 術前・術後補助化学療法のレジメン選択を導くエビデンスは限られている。
そこで本研究ではこの集団における各種化学療法レジメンと生存アウトカムの関連を評価した。
BRCA BCY Collaborationは、 2000~20年に40歳以下でstage I~IIIの乳癌と診断されたBRCA保有者を対象とした国際多施設共同後ろ向きコホート研究である。
本解析では、 HER2陰性乳癌に対して術前・術後化学療法を受けた患者を対象に、 アントラサイクリン系薬 + タキサン系薬、 アントラサイクリン系薬 (タキサン系薬の併用なし)、 非アントラサイクリン系薬の3種のレジメン別にDFSとOSを評価した。 トリプルネガティブ乳癌 (TNBC) ではプラチナ製剤使用とアウトカムの関連も評価した。
解析対象は、 109施設でHER2陰性乳癌に対して術前・術後化学療法を受けた若年BRCA保有者4,200例。 このうち58.7%がTNBCだった。 追跡期間の中央値は8.1年 (IQR 4.7~12.6年) だった。
レジメンの内訳はアントラサイクリン系薬 + タキサン系薬が74.4%、 アントラサイクリン系薬 (タキサン系薬の併用なし) が19.3%、 非アントラサイクリン系薬が6.3%であった。 また、 TNBCの19.8%でプラチナ製剤が投与されていた。
多変量調整後、 アントラサイクリン系薬 + タキサン系薬と比べてアントラサイクリン系薬 (タキサン系薬の併用なし) ではDFSとOSのいずれについても有意差は認められなかった (DFS : aHR 0.88 [95%CI 0.73-1.05]、 OS : aHR 1.20 [95%CI 0.87-1.67])。 アントラサイクリン系薬 + タキサン系薬と比べて非アントラサイクリン系薬においても同様にDFSとOSについて有意差は認められなかった (DFS : aHR 1.07 [95%CI 0.82-1.38]、 OS : aHR 1.16 [95%CI 0.68-2.0])。
TNBCにおいて、 プラチナ製剤の使用はアウトカムの改善に関連していなかった。
著者らは、 「若年BRCA保有者のHER2陰性早期乳癌において、 各種化学療法レジメン間で生存アウトカムに有意差は認められなかった。 この解析結果は、 遺伝学的に規定された同様の集団における化学療法のde-escalation戦略を評価する今後の前向き研究に資する可能性がある」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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