海外ジャーナルクラブ
3ヶ月前

Perkovicらは、 APRIL阻害薬sibeprenlimabのIgA腎症に対する効果を検証する第Ⅲ相試験VISIONARYの中間解析を、 投与9ヵ月時点で行った。 その結果、 9ヵ月後の24時間尿蛋白・クレアチニン比の変化は、 sibeprenlimab群では50.2%減少し、 プラセボ群の2.1%増に対し有意差を認めた。 また、 sibeprenlimabによりAPRILおよびガラクトース欠損型IgA1 (gd-IgA1) のレベルは、 48週時点で95.8%、 67.1%減少した。 試験結果はNEJM誌に発表された。
腎生検実施から解析時点までの期間は中央値1.5年であったため、 治療前の腎生検の特徴が治療反応に与える影響を評価することが限定的となっています。
増殖誘導リガンドAPRILはIgA腎症の病態形成における主要な因子と考えられている。 Sibeprenlimabはヒト化IgG2モノクローナル抗体であり、 APRILに選択的に結合しその作用を阻害する。
VISIONARY試験では、 IgA腎症患者をsibeprenlimab 400 mg皮下投与群とプラセボ群に1:1で無作為に割り付け、 4週間ごとに計100週間投与した。 この中間解析の主要評価項目は、 ベースラインと比較した9ヵ月後の24時間尿蛋白・クレアチニン比とした。
試験終了時報告予定の主要な副次評価項目は、 24ヵ月間のeGFR年率変化であった。 その他の副次評価項目には、 血清免疫グロブリン値の変化と安全性が含まれ、 探索的評価項目にはガラクトース欠損IgA1およびAPRIL濃度の変化、 スポット尿蛋白・クレアチニン比、 血尿、 蛋白尿寛解が含まれた。
510例が無作為化され、 中間解析には、 9ヵ月時点で24時間尿蛋白・クレアチニン比の評価を完了した320例 (Sibeprenlimab群152例、 プラセボ群168例) が含まれた。
24時間尿蛋白・クレアチニン比は、 sibeprenlimab群での調整済み幾何平均最小二乗値がプラセボ群より51.2% (96.5%CI 42.9~58.2、 p<0.001) 低いことに相当し、 有意差が示された。
24時間尿蛋白・クレアチニン比の変化
また、 sibeprenlimab群のAPRILおよびガラクトース欠損型IgA1 (gd-IgA1) のレベルは、 48週時点で、 それぞれ95.8%、 67.1%減少した。
安全性プロファイルはsibeprenlimab群とプラセボ群で類似していた。 死亡例は報告されず、 重篤な有害事象の発生率はsibeprenlimab群で3.5%、 プラセボ群で4.4%であった。
著者らは、 「sibeprenlimabはIgA腎症患者において、 プラセボと比較して蛋白尿を有意に減少させた」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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