海外ジャーナルクラブ
2年前
de Castro Jrらは、 EGFR/ALKの変異を伴わない局所進行/転移性非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 一次治療におけるペムブロリズマブ単剤と化学療法の5年間の長期転帰を比較。 その結果、 ペムブロリズマブ単剤による一次治療が、 化学療法に比し5年間の追跡調査後も持続的な臨床効果を示していることが明らかとなった。 本研究はJ Clin Oncol誌において発表された。
長期アウトカムの重要性が言われている中、 KEYNOTE-042試験自体は既にLancetに報告され、 今回は5年間の結果の報告です。 今回のJCOのようにすでに主要評価項目が報告されている試験の追加結果を発表する機会となる雑誌は今後有用です。
KEYNOTE-042試験の5年間の結果について報告。 NSCLC患者の一次治療におけるペムブロリズマブ単剤と化学療法 (カルボプラチン+パクリタキセルまたはペメトレキセド) の効果を比較した。
EGFR/ALKの変化を伴わないPD-L1陽性 (PD-L1 TPS≥1%) の局所進行/転移性NSCLC患者
PD-L1 TPS≥50%、 ≥20%、 ≥1%群における全生存期間 (OS)
61.1カ月 (範囲:50.0-76.3)
OSはPD-L1のTPSにかかわらず、 ペムブロリズマブの方が有利であった。
新たな毒性は特定されなかった。
EGFR/ALKの変異を伴わないPD-L1陽性の局所進行/転移性NSCLCにおいて、 一次治療のペムブロリズマブ単剤療法は5年間の追跡調査後も化学療法に対して持続的な臨床効果を示し、 引き続き標準治療として位置づけられる。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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