海外ジャーナルクラブ
20日前
Zhaoらは、 中等度~重度の青年・成人アトピー性皮膚炎患者に対するJAK1阻害薬ivarmacitinibの有効性・安全性を検証する第Ⅲ相試験を実施した。 その結果、 ivarmacitinibは、 IGAスコアが2段階以上改善し0または1に達した患者割合およびEASI-75達成率において、 プラセボに比べ有意に高い結果を示した。 試験結果はJAMA Dermatol誌に発表された。
カナダと中国でのRCTですが対象者の85%はアジア人であり、 一般化には注意が必要です。
JAK1阻害薬ivarmacitinibは、 第Ⅱ相試験において、 中等度~重度の成人アトピー性皮膚炎患者に対し有効性が確認されている。 第Ⅲ相試験では、 中等度~重度の青年・成人アトピー性皮膚炎患者に対する有効性・安全性を検証した。
本試験は、 カナダと中国で行われた多施設共同二重盲検無作為化比較試験であり、 12歳から75歳の中等度~重度アトピー性皮膚炎患者を対象とした。 患者はivarmacitinib4mg群、 同8mg群、 プラセボ群に均等割り付けられた。 主要評価項目は、 IGAスコアが2段階以上改善し0または1に達した患者割合、 およびEASI-75達成率であり、 16週時点で評価された。
対象患者336例 (ivarmacitinib4mg群 : 113例、 8mg群 : 112例、 プラセボ群 : 111例) において、 2つの主要評価項目の割合はいずれもivarmacitinib群でプラセボ群より有意に高かった。
IGAスコアが2段階以上改善し0または1に達した患者割合
EASI-75達成率
なお、 治療関連有害事象は、 4mg群で69.0%、 8mg群で66.1%、 プラセボ群で64.9%に発現し、 重篤な治療関連有害事象は、 4mg群で2.7%、 8mg群で1.8%、 プラセボ群で2.7%に発現した。
著者らは、 「ivarmacitinibは、 中等度~重度の青年・成人アトピー性皮膚炎患者に対して良好なリスク・ベネフィットプロファイルを有しており、 新たな治療選択肢としての可能性が示された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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