海外ジャーナルクラブ
2年前
Cercek Aらは、 ミスマッチ修復機構欠損 (dMMR) を有するStageⅡ・Ⅲの局所進行直腸癌患者を対象に、 抗PD-1モノクローナル抗体であるドスタルリマブの有効性を検討する前向き第Ⅱ相試験を実施. 結果、 ドスタルリマブを投与した12名全員が臨床的完全奏効を達成し、 重篤な有害事象も報告されなかった. 本研究はNEJM誌において発表された.
一部の直腸癌はミスマッチ修復機構の欠損 (dMMR) により引き起こされる. dMMRの転移性大腸癌はPD-1の阻害に反応することから、 その欠損を有する局所進行直腸癌患者にはチェックポイント遮断が有効であろうという仮説が立てられた.
以上の結果よりAndrea Cercek氏らは「dMMRの局所進行直腸癌は PD-1遮断薬の単剤投与に高い感受性を示した. 奏効期間を評価するためにはより長期の経過観察が必要である.」と述べている.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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