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44日前

【NEJM】ドスタルリマブ投与で全員が臨床的完全奏効?dMMR局所進行直腸癌


Cercek Aらは、 ミスマッチ修復機構欠損 (dMMR) を有するStageⅡ・Ⅲの局所進行直腸癌患者を対象に、 抗PD-1モノクローナル抗体であるドスタルリマブの有効性を検討する前向き第Ⅱ相試験を実施. 結果、 ドスタルリマブを投与した12名全員が臨床的完全奏効を達成し、 重篤な有害事象も報告されなかった. 本研究はNEJM誌において発表された.

背景

一部の直腸癌はミスマッチ修復機構の欠損 (dMMR) により引き起こされる. dMMRの転移性大腸癌はPD-1の阻害に反応することから、 その欠損を有する局所進行直腸癌患者にはチェックポイント遮断が有効であろうという仮説が立てられた.

研究デザイン

  • 対象はステージⅡ・ⅢのdMMR局所進行直腸癌患者12名で、 ドスタルリマブ治療後に臨床的完全奏効 (cCR) が得られた患者は、 化学放射線療法と手術を行わずに治療を進める予定とした.
  • 主要評価項目はドスタルリマブ治療後12カ月の持続的なcCR、 化学放射線療法の有無による病理的完全奏効 (pCR) 、 化学放射線療法の有無によるPD-L1阻害の奏効率 (ORR)とした.

研究結果

有効性評価

  • 12名全員 (100%、 95%CI 74~100) がcCRを達成した.
  • いずれもMRI、 18F-FDG PET、 内視鏡評価、 直腸指診、 生検で腫瘍が認められず、 化学放射線療法や手術を受けた患者もいなかった.
  • 追跡調査中 (6~25カ月) に進行や再発の症例は報告されなかった.

安全性評価

  • グレード3以上の有害事象は報告されてなかった.

結論

以上の結果よりAndrea Cercek氏らは「dMMRの局所進行直腸癌は PD-1遮断薬の単剤投与に高い感受性を示した. 奏効期間を評価するためにはより長期の経過観察が必要である.」と述べている.

原著

Cercek A, et al, PD-1 Blockade in Mismatch Repair-Deficient, Locally Advanced Rectal Cancer. N Engl J Med. 2022 Jun 5. doi: 10.1056/NEJMoa2201445. PMID: 35660797


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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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